- 2019年03月25日 09:15
"教室カースト"底辺の子の親がすべきこと
2/2わが子が教室内カーストの底辺の層となった親がすべきこと4つ
カーストが決定する4月は、中高生の子どもを持つ親にとっても気が気でない時期であるに違いない。もし、わが子が教室カーストで悩んだら、親は何ができるだろうか。
大前提として、親はこういうことを理解しておきたい。
思春期の子どもたちは「親には学校での自分の問題点は知られたくない。ましてや、自分がカースト下位のレッテルを貼られていることは絶対に知られたくない」という気持ちでいるということだ。
子どもが学校生活になじめず、交友関係に悩みを抱えている場合、口数が減る、逆に過剰に「自分は人気者だ」というふうに親にアピールする、食欲がなくなる、朝起きられない、提出物を出さない、成績が急降下、やたらと反抗するなどという症状が現れることがある。
異変に気付いた親が子どもを詰問するケースがあるが、余計にこじれるだけなので、ここは親に忍耐力が求められる。
子どもがカースト下位の位置付けにされ心身に不調をきたした場合、筆者は親に次のような「食卓でのサポート」をお勧めしている。
1:詰問はせず、余計なことは口にせず、いつもどおりに食事を出す
2:肉好きなら肉を、スイーツ好きにはスイーツを
3:家族で15分間の「お茶の時間」をつくる。この時、誰かと比べることはご法度。学校と勉強と将来の抱負系の話も一切しない(15分たったら、解放してあげること)。
4:「お茶の時間」にはたわいのない話をする(例えば「猫の集会を目撃した!」「コンビニで新商品発見!」)。
弱っている心を“養生”するのは家庭の役割だ。「安全安心なパワーチャージ基地」としての役割をしっかりと果たしたい。
カースト下位に苦しむ親子が「やってよかったこと」6つ
そして、これを日常のルーティンにしながら、「親の覚悟」を小出しにするといい。覚悟を伝える際は、子どもと向かい合わせではなく横並びに座る、また、立って伝えるなら、台所とリビングくらいの距離感を保ち、視線が合わせないほうがうまくいく。
筆者が、カースト下位の位置付けで苦しむ親子を見てきた中で、超然とした親の姿勢・覚悟が功を奏したケースをいくつかご紹介しよう。
1:人間は環境を選べる生き物。死ぬほど嫌なら、そこに身を置くことで貴重な人生の時間を費やすことはない。つまり「置かれた場所」で咲けそうもないなら「花が咲きそうな場所に移動もOK!」さらには「咲かなくても、人生OK!」と言い切る覚悟
2:友達はいても良いけど、いなくても大丈夫。友達100人いるとかえってつらいこともあるということを親が自身の経験から語る覚悟
3:大人になるって楽しい、「なぜなら衣食住、誰と付き合うか、誰と付き合わないかも含めて、すべてを自分で決められるから」と言える覚悟
4:決断は親ではなく子どもがするものと腹をくくる覚悟
5:「(教室内カーストに)迎合することがつらいなら、むしろNO! と言え」と子供に伝える覚悟
家が「安全安心なパワーチャージ基地」なら子どもは這い上がる
そして、一番、大事なポイントがこれだ。
6:呪いの言葉を吐かない覚悟
親は教室内で虐げられているわが子を心配するあまり、あるいは、わが子がそんなポジションに甘んじていることをふがいなく思い、つい、「アンタは成績が悪い、性格が暗い、だから嫌われるんだよ」とか「オマエはロクな人生は送れないね」といった発言をしてしまうことがある。これを一切止めるという覚悟が必要なのだ。
なぜなら、親の吐く、こうした「呪い」の言葉は、子どもの心に突き刺さり、「自分はそういう人間なんだ」となってしまうことがあるからだ。呪いが現実化してしまうのである。

※写真はイメージです(写真=iStock.com/ferrantraite)
子がスクールカーストに悩んでいるとき、親が完全に助け出すことは不可能だ。
しかし、少しだけ楽にしてあげることは可能である。まずは親が、現在の思春期は、かつてよりも深刻になっていることを理解し、上記のような対応を試みてほしい。
家庭という「安全安心なパワーチャージ基地」で力をためれば、どんな子でも這い上がることはできると筆者は信じている。親のやれることは少ない。しかし、やはり親は子にとっての「命綱」であることは間違いないのだ。
(エッセイスト、教育・子育てアドバイザー、受験カウンセラー、介護アドバイザー 鳥居 りんこ 写真=iStock.com)
- PRESIDENT Online
- プレジデント社の新メディアサイト。



