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最大の問題は、急性期病院が「寝たきりの高齢者」を量産していること - 「賢人論。」第84回武久洋三氏(後編)

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病院で早期リハビリを徹底させることが、医療費と介護費用の大幅な削減につながります

みんなの介護 これまでお話を伺ってきて、日本の医療費を大幅に削減するためのヒントが見えてきたように思います。まずは、欧米に比べて多すぎるベッドの数を減らさなければいけませんね。

武久 そのとおりです。現在、約90万床あるといわれている一般病床のうち、少なくとも30万床くらいは減らさなければなりません。

特に、1日4万5,000円以上のという急性期医療の「7対1」一般病床については、きちんと稼働しているところ以外、淘汰されるべきですね。現状では、看護師の頭数を合わせただけの、“なんちゃって急性期病床”が多すぎるのです。

今回の診療報酬改定で、治療実績の少ない「7対1」一般病床は、「10対1」一般病床や「地域包括ケア病棟」や「慢性期病床」に転換していくだろうと期待しています。

また、入院日数そのものを減らすには、寝たきりの高齢者を減らすためにも、あらゆる病棟で早期リハビリを徹底すること。これからは急性期病棟においても、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士を積極的に登用し、1日でも早くリハビリを始動すべきです。

さらにいえば、医療と介護の連携も重要ですね。単純計算でいえば、介護施設の入所費用は病院の入院費用の2分の1から5分の1。つまり、治療を終えた高齢者が、介護施設に順次転院してもらったほうが、社会的なコストを抑えられる。病院と介護施設の間で、高齢者の移動がもっとスムーズに行われるようになれば、医療費の大幅な削減にもつながるはずです。

みんなの介護 病院での早期リハビリが徹底されれば、それだけ在宅復帰できる高齢者が増えることになり、結果的に介護費用の抑制にもつながりそうですね。

武久 まさに、そう言えるでしょうね。介護施設のような福祉系施設と、病院のような医療系施設は、これまでずっと仲が悪いと言われてきました。厚労省の中でも、老健局、医政局、保険局は完全な縦割り行政になっていて、そこには厳然たるセクショナリズムが存在しているように見えます。

とはいえ、医療費の爆発的な伸びが懸念される超高齢社会において、セクショナリズムなどにとらわれている余裕はありません。今後増え続ける医療費を抑制するために、私たちは何を成すべきなのか。そろそろ真剣に議論すべき局面が近づいてきているのです。

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