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どんな英雄にも、いつか終わりは来る。

今日の夕方になって、

「第一線を退く意向」

という速報が流れ、日本での凱旋興行だった対アスレチックス第2戦の出場をもって現役を退くことが濃厚となったシアトルマリナーズ・イチロー選手。

去年、一度選手登録を外れた(が、引退とは明言しなかった)時から、来年の開幕シリーズを見据えて復帰する、という観測は流れていたし、自分は、実績のある選手であればあるほど「ボロボロになるまで続けて最後はマイナーリーグとかどこかの知らない国のリーグで選手生活を終える(あるいはフェイドアウトしていく)」という生き方のほうが格好いいな*1、と思っている口なので、あれだけ飛びぬけた実績を残したイチロー選手が、よく言えばいかにも日本的な引退興行、悪く言えば″客寄せ”の演出に使われて終わり、ということになってしまうのだとすると、ちょっと寂しい気もする*2

ただ、そこは選手一人ひとりの美学とか、(引退後も見据えた)一種の打算で決めてよい話なのであって、外の素人たちがとやかくいうことではない。

そして、会社に入りたての頃、海を越えて歴史を塗り替え続けていた彼の存在が、様々な「壁」を超えることへの心理的な恐怖感を無意識のうちに取り払ってくれていたことを考えれば*3、もう何でもいいや・・・と。

イチロー選手が海を渡ってから18年、その後の日本選手の成功と失敗の歴史の中で、今や日本人選手が海を渡ることへのインパクトも当時とはくらべものにならないくらい薄れてしまったが*4、心のどこかで、生きている間にもう一度同じような興奮を味わえたらな、と思わずにはいられない。

そして、何年たっても消えない、そんな麻薬のような効果を頭の中に刷り込んでくれたのが、野茂英雄選手であり、意外性の男・世界の新庄であり、そして、最後まで第一線にいたイチロー選手だったのだ、ということに、今、自分は改めて気づかされているのである。

*1:ここはやはり野茂英雄選手の影響が強いのかもしれない。

*2:オープン戦終盤に絶不調に陥った、というニュースが流れていた時には、「無理」と思わせて日本に来た途端に決定的なヒット、ホームランを連発するのでは?という妄想にも陥っていたのだが、やはり、あの年齢で、約1年近く公式戦のグラウンドに立たずに過ごしたブランクを跳ね返せるほど、メジャーリーグは甘くなかった、ということなのだと思う。

*3:もっとも、あの頃はイチローと並んで、新庄剛志、という自分的にはスーパースターがいたし、イチロー選手がヒットを積み重ねた日よりも、新庄選手がとんでもないホームランを打った日のほうが気分が高揚していた、というのは、ここだけの話である。

*4:この記念すべき日に、菊池雄星選手がメジャー初登板を飾った、というニュースも、今やそれに気を留める人がどれだけいるかわからないくらいの些末な話になってしまった。

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