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衆議院情報監視審査会

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衆議院情報監視審査会において、特定秘密保護法についての参考人発言を行ってきました。特定秘密保護法が導入されて早3年になりますが、私は以前の国家公務員としての立場と歴史研究者双方の観点から意見を述べさせていただきました。

一般論としまして、特定秘密の運用をめぐっては、政府や行政組織と立法府の間に少なからず意見の齟齬が存在しているように認識しています。行政の側はなるべく秘密を内々に運用し、できれば国会にはあまり報告したくない、という意識がありますし、立法府の側は、いつも役所が秘密を隠そうとしているのではないか、だからすべて開示せよ、という意識ではないかと推察します。

個人的には双方の主張は理解できますが、原則として、特定秘密をめぐって国益や国民の権利を棄損すべきではないと思います。つまり国益に損害を与えるような情報については特定秘として管理し、厳格な運用を行うべきであると同時に、すべての情報は税金によって賄われている以上、いずれ情報は国民に開示されるべきであるという相反する二つの原則をバランス良く扱っていかなければならないということです。そこには各省庁の組織防衛や政党の党利党略が入り込む余地は全くなく、常に国益や国民の目線にたった制度の運用が求められているのではないかと思います。

 そして公務員の立場から見れば、何でも国会の委員会に出すべきだ、となると役所は抵抗するので、まずは行政によるチェック機能を強化していくことが必要だと発言しました。行政による監視権限を強化した後、時間をかけて、立法府の監視権限も強化していく、というのがあるべき道筋のように思われます。もちろんその過程で、審査委員から特定秘密が漏れた場合の罰則規定も設けておく必要性を感じております。

 歴史家の立場としては、1年未満の特定秘密文書が数多く廃棄されている事実を知りまして愕然とした次第です。防衛省・自衛隊の日報についても保存期間が1年未満であったことは記憶に新しいのですが、日報は戦前でいえば日本陸海軍が作成しておりました日誌や戦闘詳報に近いものです。

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