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インプラント 「すぐに手術しないと」と脅してくるのは罠

インプラント治療の権威として知られる小宮山氏(筆者撮影)

 インプラント・クリニックのHPは、どこも手術件数の多さをアピールしている。経験豊富な歯科医のほうが安心できると考えがちだが、実態は違うという。インプラント治療の権威として知られる小宮山彌太郎氏(ブローネマルク・オッセオインテグレイション・センター院長)が語る。

「数多くの手術をやって、失敗している人や、雑な人もいます。タイヤ屋の広告とは違います。手術件数はあまり参考にしない方がいいでしょう」

 インプラント手術にはリスクがつきものだが、詳しく説明しないまま抜歯の予定を組むクリニックもある。仮に事故が起きても、責任ある対応は期待できない。

 格安系のインプラント・センターの中には、マイナー・メーカーや、サードパーティ(安い互換品)を使用しているところがある。

 こうしたメーカーは、部品供給が停止したり、倒産するケースも起きている。そうなると、トラブルが起きた時に修理ができない。

手術を急かすのは“罠”

 インプラント手術をどこで受けるべきか、専門家としての着眼点を聞いた。

「すぐ手術をやらないと(顎の)骨がなくなりますよ、(骨量が)減っていきますと。手術の結論を急がせるのは“罠”と考えた方がいいでしょう。インプラントはがんや重篤な炎症とは違います。2か月、3か月遅れても大勢に影響はありません」(同前)

 一般の患者は、どのインプラント・メーカーが信頼できるのか事情に疎い。その時は、歯科医に次の要望を出すといいという。

「インプラントには、ロットナンバー用紙が2枚あります。一つは医療機関の記録用、もう一つは患者さん用です。このロットナンバーをもらうことも一つの手段です。そう申し出れば、歯科医もちゃんとしたものを使うでしょう」(同前)

CT画像の貸し出しを認めるか

 手術前に他院でセカンドオピニオンを受けたいと申し出た時に、CT画像などのデータを貸し出してくれるか、クリニックの反応を確かめるのも一計だろう。

 忘れてはいけないのが、手術後の定期的なメンテナンス。インプラントがどこまで長く使用できるか、メンテナンスにかかっていると言っても過言ではない。基本的には手術を行なった施設がメンテナンスや問題点に、どれくらい責任を持つかが大切だ。

●レポート/ジャーナリスト・岩澤倫彦(『やってはいけない歯科治療』著者)

※週刊ポスト2019年3月29日号

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