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環境省、海洋プラゴミ問題解決へ意見交換を開始

原田義昭環境大臣を中心に、アサヒ飲料・岸上克彦社長(左)と、はるやまホールディングス・治山正史社長

環境省は3月12日、海洋プラスチックゴミ問題の解決に向け、「海洋プラスチック官民イノベーション協力体制」を構築すると発表した。具体的には、代替素材開発やネット通販、途上国支援などの分野で革新的な取り組みを行う企業、団体の代表者及び、関係者と環境大臣が意見交換を行う。ここで出されたそれぞれのイノベーションを環境省が取りまとめ、来るG20軽井沢関係閣僚会合、G20大阪会合を通じ、世界に日本の取り組みを発信していく。(オルタナ編集部=中島洋樹)

「海洋プラスチック官民イノベーション協力体制」は、環境省が推進する「プラスチック・スマートキャンペーン」の一環として行われる。個人・企業・団体・行政などのあらゆる主体が、プラスチックと賢く付き合うため、それぞれの立場でできる取り組み行うことが目的だ。

3月15日開催された最初の意見交換では、アサヒ飲料(東京・墨田)の岸上克彦社長、はるやまホールディングスの治山正史社長が原田義昭環境大臣を訪ね、自社の海洋プラゴミ問題への取り組み事例を説明した。

ラベルレスボトルの説明を行う岸上社長(左から2人目)

アサヒ飲料の岸上社長は、同社が今年3月に発表した持続可能な容器包装の実現に向けた取り組みである「容器包装2030」の一環であるラベルレスボトルについて説明を行った。

ラベルレスボトルは、昨年アマゾンで試験販売を行い、今年2月から通販・宅配を中心にミネラルウォーター、麦茶・十六茶のお茶類、乳性飲料で本格展開している。従来ラベルに記載していた情報を梱包箱に印字し、箱単位での販売とすることでラベルレスが可能となった。

岸上社長は「清涼飲料という身近な製品で取り組むことで、消費者の皆様に環境問題を身近に感じていただける」と取り組みの意義を語る。ラベルレスにしたことで、従来製品より表示関連に使用する樹脂量を約90%削減することに成功した。これまでに100万箱を出荷している。

i-Shirt(アイシャツ)の説明を行う治山社長(右端)

はるやまホールディングスの治山社長は、今年4月からネット通販のシャツ製品について、包装に使用していたプラスチックを取りやめ、紙パッケージ包装とする取り組みを開始した事例を紹介した。

これにより従来、シャツ製品の包装に使用していたプラスチック約25gを削減できるという。シャツも、合成繊維を使用し、洗濯した後にアイロンをかけなくてもシワにならない製品「i-Shirt(アイシャツ)」を開発したことで紙パッケージ包装が可能となった。

治山社長自ら命名したというこの製品の展開で、配送中シャツにシワが発生することによる再配達を低減し、再配達にかかる労働力やCO2排出量の抑制も期待できるとしている。

両社長ともに、環境問題への取り組みを始めるには、強いリーダーシップが必要と強調した。

原田環境大臣は、「ここに至るまでの関係の方々の努力や苦労があったと思うが、実際に実行できていることは素晴らしいと感じる。これからは是非、この素晴らしい取り組みを1社だけではなく、ライバル他社とも垣根を超えて連携し、さらなる海洋プラゴミへの取り組みを進めていただきたい」と総括した。

環境省は、今後も意見交換を重ね、出されたイノベーション事例を取りまとめ、今年6月開催予定のG20軽井沢関係閣僚会合、G20大阪会合を通じて、海洋プラゴミ問題について日本の具体的な先進事例を世界に発信していきたい方針だ。

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