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  • 階猛

審判が試合に乱入-法務委員長が謝罪した理由

来年度予算案の審議が、参議院で続いています。衆議院では、質疑者の持ち時間を質疑者と答弁者の発言時間の両方を合計して計測します(往復方式)。他方、参議院の予算委員会では、質疑者の持ち時間を質疑者の発言時間だけで計測する場合があります(片道方式)。

片道方式では、質問に無関係な話を延々と答弁したり、呼ばれてもいない答弁者が割り込んで次々と答弁したりしても、質疑者の持ち時間は減りません。安倍首相らが得意とする時間稼ぎの答弁ができなくなり、貴重な質疑時間が無駄にならないという利点があります。

残念ながら、衆議院では今のところ、往復方式しか認められていません。だからこそ、審判役たる委員長が「議事整理権」を適切に行使する必要があります。その重要な役割を担う法務委員会の葉梨康弘委員長が、私の質疑中に不適切な発言をしたことを認め、15日の委員会で発言を撤回し、謝罪しました。その経緯は以下のとおりです。

3.11を前にした8日の法務委員会での質疑で、私は、東日本大震災の復興特別会計の予算のうち、法務省が計上してきた「施設整備事業」が来年度の21億円も含めて6年連続で水戸の法務総合庁舎に使われていることを指摘。

通常の予算内で建て替えるならともかく、復興特別会計の予算は被災者の生活再建支援や生業の復旧・復興支援に使うべきだと主張し、余りにも極端な復興予算の使い方はいかがなものか、と法務大臣に尋ねました。

その瞬間、茨城県選出の葉梨委員長は「茨城県も被災県なんです。水戸の法務総合庁舎、全壊したんですよ、地震で。」とムキになって口を挟んできました。まるで審判が試合に乱入してきたようなものです。

この発言に抗議したところ、葉梨委員長は当初、「事実誤認のおそれがあったので正した。議事整理権の範囲だ」などと言い張っていました。

しかし、①茨城県を被災県ではないと私が発言した事実はない、②建て替えられた3棟のうち本館と第二別館は震災後4年間も使われていた、③地震によって建て替えを決めたのではなく、それ以前から建て替え方針があった、ことを示す証拠を突きつけ、不適切発言を撤回、謝罪させました。

自ら事実誤認していたのに、事実誤認していない私に対して「事実誤認のおそれがある」として質問を妨害するとは、支離滅裂であり、言語道断です。

安倍政権下では虚偽答弁、文書の改ざん・隠ぺいが相次ぎました。不正統計問題では「嘘はついたが隠ぺいはしていない」旨の意味不明の報告書が出され、官僚が統計委員長名の書面をねつ造したり、内閣法制局長官が質問者を揶揄したり、国会は危機的状況です。

国会への信頼回復に向け、今後も政府与党の問題ある言動は即座に厳しく指摘し、正していきます。そして、衆議院での「片道方式」の導入を含め、国会審議の改革に取り組みます。

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