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習近平からの冷たい視線 中国ナンバー2は“史上最弱の首相”か - 「週刊文春」編集部


「史上最弱の首相」と揶揄する声も ©共同通信社

 3月5日に開幕した全国人民代表大会(全人代)。米中貿易戦争の影響で18年のGDP成長率は6.6%と28年ぶりの低水準に終わる中、視線を集めたのが、経済政策を取り仕切る李克強首相(63)の政府活動報告である。

「李氏が読み上げた報告書には『リスク』という言葉が24回も登場するほど、中国経済は厳しい。米国への配慮もあって、昨年まで4年連続で報告に盛り込んでいたハイテク産業育成策『中国製造2025』にも言及しませんでした」(北京特派員)

 もともと汗っかきという李氏。緊張からか、この日はいつにも増して大粒の汗が額から流れ出ていた。

「約1時間半の演説中、数十回にわたって手元のタオルで汗を拭っていました。自身のメガネに汗が落ちてしまう場面もあった。習近平国家主席からの冷たい視線を感じていたのではないでしょうか。実際、李氏の演説中、報告がまとめられた冊子を開く素振りを見せませんでした。演説後に李氏が習氏の隣席に戻った際にも、目を合わせることすらしていません」(同前)

ナンバー2なのに……広がる習氏との格差

 13年、習近平体制発足とともに党内ナンバー2の首相に就任した李氏。学生時代に小沢一郎氏の私邸に書生としてホームステイするなど、知日派と言われた。当初は「リコノミクス」と名付けられた経済政策が国内外でも注目されたが、最近は存在感が著しく低下している。

「李氏は胡錦濤前主席らを輩出した共産主義青年団(共青団)出身。太子党(党幹部の子弟)の習氏は権力基盤を固めるため、反腐敗キャンペーンを通じ、共青団出身者を失脚させてきました」(同前)

 習氏は昨年の全人代で国家主席の任期制限を撤廃する一方、盟友の王岐山氏を新たに国家副主席に選出。一強支配を危惧する知識人の間ではバランス感覚に長けた李氏に期待する声もあるが、習氏との格差は広がるばかりだ。

「16年の全人代で李氏はよりによって『習近平』を『鄧小平』と間違え、昨年も習氏の絶対的権威を示すキーワード『核心意識』を読み飛ばし、不興を買いました。今回はそうした致命的なミスは減りましたが、拍手の中で演説を再開させようとして何度もつっかえていた。慎重にやり過ぎたのでしょう」(同前)

 綸言(りんげん)汗の如し。

(「週刊文春」編集部/週刊文春 2019年3月21日号)

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