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再放送を一部新作にしてまで逮捕者を消したいか、#NHK

Damnatio Memoriae ダムナティオ・メモリアエというのは、古代ローマで反逆者等を公的記録から全て抹消する付加刑を指す。

最近特に顕著になってきた、犯罪の嫌疑をかけられて逮捕された有名人について、その出演作等を過去にさかのぼって抹消する行為、まさしくダムナティオ・メモリアエみたいなのだが、他方で日本の昔話的な「穢」の払いの匂いもする。

そんなもっともらしい話ではなく、民放の場合は端的にスポンサーともどもクレームが来て、悪くすれば炎上を回避しようという動機により、危ない奴は敬遠するということなのだろうが、スポンサーを気にする必要のないはずのNHKまでもが、それも結構徹底的に、ダムナティオ・メモリアエに励むというのは理解を超越している。公共放送の自縛という奴であろうか。

その極端な例は、ついに再放送を改変して一部新作の放送に変えるというところまで行き着いてしまった。

「いだてん」再放送 ピエール瀧容疑者 出演シーンカットでタイトルバックからも名前消える

この記事によると、単にピエール瀧の出演シーンをカットしたにはとどまらず、本放送にはなかったシーンを付け加えて尺を合わせることまでしたそうだ。
しかも、とばっちりで「浅草の人力車夫・清さんを演じる峯田和伸」の出演シーンもなくなり、峯田和伸の名前までもが抹消されたそうだ。

いやはや、ここまでやるかという感じを禁じ得ない。
別のニュースで、藤枝市がやはりピエール瀧の関連モノを撤去に励んでいるということもある。

マンホール撤去、まるちゃん音頭中止…瀧容疑者の地元

この偏執狂的な反応は、一体どこから来ているのだろうか?

法的には、ピエール瀧はまだ逮捕されただけで有罪と決まったものではない。日本の有罪率は99.9%というが、それは起訴された場合の話で、逮捕された人が起訴される割合は30%程度、嫌疑不十分で不起訴というのは非常に少ないにしても、それでも6%程度はある(2014年統計)。
ともあれ、法の建前は有罪判決が確定するまで「無罪推定」なのであり、現実にも罪に問われない可能性は一定程度存在する。
その段階では、他の出演者にとばっちりを与えるようなことまでするのは、全く正当化されない。

そしてそもそも現代日本で、古代ローマか「穢」思想かと思うような、「犯罪を犯した=その存在を消す」という行動がなぜ当然視されるのか、気持ち悪いくらいである。

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