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「異次元緩和」は日本株・国債・円の大暴落で幕を閉じる - 藤巻健史

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開始以来、まもなく6年が経とうとしている「異次元緩和」。現政権が推進する、世界でも類を見ないこの政策に警鐘を鳴らしているのが、経済評論家で参議院議員でもある藤巻健史氏だ。藤巻氏は著書『日銀破綻 持つべきはドルと仮想通貨』の中で、「ちょっとしたきっかけで、株・国債・円売りが突然始まる」と警告。やがて訪れる「Xデー」に、私たちはどう備えればよいのか……。本書からポイントを選りすぐってご紹介します。

*   *   *

それはある日突然起こる

今まで、日銀の「異次元緩和からの出口はない」と書いてきました。

iStock.com/G0d4ather

景気が過熱して金融引き締めが必要になったとき、もしくは景気過熱に至らずとも巡航速度に入ったとき、今の超金融緩和を継続すれば、いずれ過熱してしまいます。しかし日銀は、長期金利も短期金利も上げることができない。金利を引き上げれば日銀が倒産してしまうからです。

世界最大のメタボになった(=最大限お金をばらまいている)バランスシート(BS)を縮小しようと思うと、意図せざる長期金利の跳ね上がりが起こり、日銀保有国債に巨額の損が積み上がってしまいます。これも倒産要因です。法定準備率を上げれば民間金融機関が倒産し、日本中で残りうる銀行は日銀だけになってしまいます。

要は景気が巡航速度に戻ったとき、金融をコントロールする手段を日銀は失ってしまったのです。

こういう状態で目標のCPI(消費者物価指数)2%を達成したらどうなるのでしょう。

2%で上昇が止まれば万々歳でしょうが、さらに上振れしていく可能性は当然あります。そうなると、上振れを止める手段がないのです。

インフレ率上振れを回避しようと、異次元緩和をやめると、政府の資金繰り倒産の危機です(詳細は書籍内本章の〈参考〉ご参照)。さらには引き締めようとすると日銀も倒産の危機です。「日銀も政府もともに倒産」という事態を避けたいのならば、異次元緩和を継続せざるを得ません。景気が過熱しそうでも、アクセルを目一杯踏み込んでいなくてはならないのです。

CPI2%になっても3%になっても5%になっても10%になっても20%になっても異次元緩和が続き、毎日天から新しく刷ったお金が降ってくるのです。景気が狂乱しても、今のような超金融緩和が続くのですから、ハイパーインフレへまっしぐらです。

要は異次元緩和を始めた以上、出口がなく、どんなに景気が過熱しても天から紙幣は降り続き、ハイパーインフレまっしぐらなのです。それが異次元緩和の結果であることは歴史が教えるところです。

前節でハイパーインフレが進むだろうと書きましたが、それは、ある日突然起こると思っています。日本株、日本国債、円の大暴落、日本売りがいきなり始まるのです(どれか一つがきっかけとなる可能性もありますので、これらの暴落に多少の時間差はあるかもしれません)。

異次元緩和は、究極の日本売りで幕を閉じると思うのです。これを世間は市場の暴力と呼ぶでしょう。しかしそれは違います。当然予想された政策ミスの結果であり、人災です。積もり積もった問題を政治が解決できなかったから、市場が解決したにすぎません。ため込んだ累積赤字を政治が解決しようとしなかったから、市場が暴力的に解決しただけなのです。「飛ばしはこれ以上、無理」と市場が最終判断を下すのです。

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