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ドローンの未来

昨日は、我が国最大のドローン展「ジャパン・ドローン2019」(幕張メッセ)に。今後のドローン政策の方向性を学ぶためです。
http://www.japan-drone.com/
 
主催者事務局を担う「ブルーイノベーション㈱」熊田貴之社長は、工場内点検などに使うドローン「Elios」(動画参照)や、荷物運送ドローンなど、様々なソフト開発を手掛けておられます。熊田さんは中学生の時、ラグビー15歳以下香港代表に選ばれたそうです。やはりラガーマンはナイスガイです(笑)。
 
主催のJUIDA(ジュイダ。日本UAS産業振興協議会)千田(せんだ)泰弘副理事長は、技術者出身で、日本の航空機開発のため、「航空基本法」の立法にも関わられた熱意あふれる方です。



千田さんいわく、現在、ドローンは目視飛行(肉眼で見える範囲での飛行)しか認められていないが、数年後に目視外が認められる見通しであり、産業用ドローンが一気に広がるだろう。目視外に備えたルールや体制づくりが世界中の流れになる。とのことです。
 
産業用となれば、スペックがブラックボックスのホビー用と異なり、スペックの透明化をして機器の安全性が担保されなければなりません。高度150m以下の安全な管制システムの確立も必要です。そして、インターネット経由でドローン操作する場合、外部者に乗っ取られないよう暗号化などのセキュリティ対策が急務です。
 
日本のドローン業界の発展の課題は、人が乗れるドローンの『有人飛行』が航空機製造事業法で認められていないことです。

「㈱プロドローン」の河野雅一社長は、有人ドローンを救助用に使う構想を持っておられます。
救助ヘリを保有できない自治体も、ドローンなら3千万~5千万円程度であり、トラックに数台乗せて運べます。ヘリが近づけない場所でも、水害時に取り残された被災者の救出などに活用できるはずですが、現行法上それができないのです。
飛行時間は15分程度なので、近くまで搬送する。高度は10m程度に制限し、エアバッグが搭載されていれば、一定の安全性も確保できるでしょう。



また、東大の博士課程、27歳の中井佑社長が創業した「TETRA」社は、一人乗り飛行機の世界大会で600社中、10社に選ばれたそうです。
外資が出資しているそうですが、カネも法律も日本から出せないようでは、新たな産業創出なんてできません。経産省は、官民挙げて取り組むと言っているそうですから、しっかり後押ししていこうと思います。
 


YS-11以来、半世紀ぶりの国産機「MRJ」も、三菱航空機社が苦労を重ね、ようやく完成が近づいていますが、現在我が国には、国産機の開発を促進する法律がないため、技術者も資金も集まりにくく、法規制も厳しい状況です。
 
千田副理事長の言葉が心に残ります。
「技術だけでなく、法制度がなければ、飛行機はつくれない。『匠(たくみ)と仕組み』が必要だ」。

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