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都会の老人は運転免許証を返納しなさい

老後に困らないベストな選択肢はなにか。各分野のプロフェッショナルに「より賢い選択肢」を聞いた。第10回は「マイカーvs.免許証返納でタクシー 生活費はどう変わるか?」――。(全11回)

※本稿は、「プレジデント」(2018年11月12日号)の掲載記事を再編集したものです

■手放せないときは、軽自動車にするのも手

高齢ドライバーが引き起こす事故が後を絶ちません。親が高齢になったとき、あるいは自分自身が老後を迎えるに際し、「車問題」をどう考えればいいのでしょうか。2017年3月施行の改正道路交通法では、75歳以上の場合、認知機能検査と高齢者講習を受けないと免許の更新ができなくなりました。また75歳以上のドライバーが信号無視、通行禁止違反などの違反行為を行った場合、臨時認知機能検査などを受けなければなりません。「いっそ免許証を自主返納しよう」と考える人も増えるでしょう。電車、バス、タクシーなど公共交通機関が発達した都市部に暮らす人なら、この考え方が家計面でもプラスに作用します。

※写真はイメージです(写真=iStock.com/maroke)

車の維持費は、車種や使い方、地域によってバラツキが大きいですが、車両購入費や車庫代を除いても、ある程度の大きさがある車であれば、自動車関連の税金や保険などで月5万円くらいかかるとの見方があります。近年は都内だと、老夫婦が郊外から銀座などへ車で出かけ、ショッピング・映画・食事を楽しむケースが増えているのだとか。バカにならないのが駐車料金。1時間1000円も珍しくありません。頻繁にお出かけを楽しんでいる場合、月5万円の維持費では収まらなそうです。

これに対し車を所有せず、ふだんは電車やバスを活用、たまにタクシーを使うといったライフスタイルなら交通費は月5万円もかからないでしょう。

65歳以降に免許証を自主返納すれば、さまざまな特典を受けることもできます(表参照)。買い物やタクシー利用で割引サービスを受けられたり、金融機関の金利優遇サービスを受けられたり。その一覧表を見ているだけでも楽しくなるほど。免許証返納の淋しさも紛れるはずです。

一方、地方の場合はそう簡単に免許や車を手放せるものではありません。その場合、軽自動車にすれば、維持費を月2万円くらいは引き下げることができます。


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荻原博子(おぎわら・ひろこ)
経済評論家
ジャーナリスト。経済事務所勤務を経て独立。家計経済のパイオニアとして、経済の仕組みを生活に根ざして平易に解説する。著書に『荻原博子のグレート老後 人生100年時代の節約術』など多数。 

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(経済ジャーナリスト 荻原 博子 構成=小澤啓司 撮影=大沢尚芳 写真=iStock.com)

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