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新天皇即位で「三種の神器」の贈与税はどうなる?

弦楽器「桑木阮咸」を鑑賞される皇太子殿下(2014年10月、奈良国立博物館) 代表撮影

皇室ジャーナリストの神田秀一氏

 平成も残すところ2ヶ月あまり。退位に伴い、三種の神器をはじめ、宮中祭祀に使われる太刀や屏風などの品々が、現陛下から新天皇陛下に引き継がれる。昭和天皇崩御の時には約20億円の遺産があったが、退位の場合、財産はどのように継承されるのか。そもそも皇室にはどのくらいの財産があるのか。皇室ジャーナリストの神田秀一氏が解説する。

 * * *

 皇位とともに伝わる由緒ある物を「由緒物」と呼び、その代表的なものが「三種の神器」(八咫鏡〈やたのかがみ〉、草薙剣〈くさなぎのつるぎ〉、八尺瓊勾玉〈やさかにのまがたま〉)だ。他にも歴代天皇の肖像画、宮中祭祀に使われる太刀や屏風、文書類もあれば、皇后陛下が身につけるティアラなど装身具も含まれる。

 由緒物は、皇室経済法で相続税は非課税である。今回は、生前退位による継承のため、皇室経済法で規定はない。それにかわるものとして退位特例法が国会で成立した。そこで政府は退位の特例法に贈与税は非課税となるよう付け加えた。

◆膨大な美術品

 天皇家ゆかりの美術品といえば、聖武天皇の遺愛品や東大寺の寺宝、文書類など、正倉院に保管されている約9000点の宝物がある。いずれも値段のつけようがない超一級の美術品だ。これらもまた戦後、国に移管された皇室用財産だ。

 その他にも昭和天皇が崩御された際、保有されていた4600件の美術品や宝飾品のうち、580件が前述の由緒物に指定され、3180件が国庫に寄贈された。天皇家のお手元に残ったのは約800件と言われている。

 現陛下の在位中に献上された品や海外の王室などから贈られた品は相当数にのぼると思われる。時代を経るごとに天皇家ゆかりの美術品は増えていく。

【PROFILE】神田秀一●1935年東京生まれ。テレビ朝日にて1978年から宮内庁担当記者。1995年に退社後、フリーの皇室ジャーナリストとして活動。著書に『心に響く皇室の所作』(辰巳出版)がある。

取材・構成■祓川学(フリーライター)

※SAPIO2019年4月号

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