記事

キャンドゥの「100円マウス」はどのくらい使える? 分解してみた ダイソーの「300円マウス」との違いは? - 山口 真弘

 最近の100円均一ショップ(100均)は、PCやスマホのアクセサリにも注力しており、そのラインナップの充実度は目を見張るばかりですが、ここにきて衝撃的な製品がキャンドゥから登場しました。それは光学式のホイールマウスです。

【写真】精度の差は明らか。ダイソーの300円マウスと比較すると……

どんな安いモデルでも1000円はしていたが……

 一般的にマウスと言えば、ホイールが搭載された光学式のモデルで、数千円はするのが一般的で、どんなに安いモデルでも1000円程度はするのが普通です。しかしこのマウスは、ホイールもきちんと搭載しながら、なんと100円(税込108円)という衝撃価格です。

 平成の初め頃、ホイールすらついておらず、ボールをコロコロと転がしてポインタを動かしていた2ボタンマウスが1万円近くしたことを考えると、驚き以外の何者でもないプライスです。果たして実際にどのくらい使い物になるのでしょうか。実際に購入して確かめてみました。

キャンドゥで売られている「USB光学式マウス」。価格はなんと100円(税別)なお本稿執筆時点ではパッケージは箱型に変更されているようです

一般的な3ボタンマウス……でも細かい動きは苦手?

 マウスとしての外観は至って普通で、ブラックを基調に、周囲はスケルトンになったデザインです。2ボタンに加えてホイールを搭載しており、ホイールのクリックボタンを合わせ、一般的に3ボタンマウスと呼ばれるタイプです。

 PCとはUSB接続で、ケーブル長は1.1m。Window 7以降、およびMac OS X 10.5以降に対応しており、解像度は800dpiと、一般的なスペックです。重量は明記されていませんが、実測では35gと、特殊な機能を搭載しない有線マウスとしては標準的な重さです。

 PCに接続すると本体内部のLEDが赤く点灯します。完全にオフにすることはできないようです。

 さて、マウスとしての性能ですが、高速に動かすぶんには大きな問題はないのですが、ゆっくり動かすとマウスポインタが止まったり、かと思ったら急に動き始めたりと、不安定さが目立ちます。そのため、例えばクリックしたいところの近くにマウスポインタを移動させ、そこからじわじわと距離を詰めていくといった操作が苦手です。

 またホイールのクリック感はかなり硬く、また回すたびにゴリゴリと音がします。これに加えて、透明な板や白いテーブルの上ではポインタが反応しなくなるので、外出先で使おうとした時にテーブルがガラス天板だったりすると、お手上げということになります。

「クリックしたのに反応しない」など、製品の存在意義を疑うような問題こそありませんが、家電量販店で売られている一般的なマウスに比べると、使えばすぐにその性能の差が分かるレベルです。

では300円のダイソーのマウスは使える?

 ところで、このキャンドゥの100円マウスと瓜二つと言っていいモデルが、ダイソーから発売されています。こちらは100円ではなく300円と、3倍のお値段なのですが、見た目からは分からない違いがあります。

 具体的には、遅い速度で動かしてもマウスポインタがきちんと追従するほか、透明な板や白いテーブルの上でも、まったく問題なく動作します。実はキャンドゥマウスが赤色LEDなのに対して、こちらは読み取り性能の高さで知られるBlueLEDを採用しており、それが読み取りの精度に直結しているようです。

 成型に関しても最低限のレベルをキープしており、パッケージなどをきちんと作り込めば(開封して手に取るまではですが)そこそこの品質に見えそうなレベルです。これと比べると、キャンドゥのマウスは金型が摩耗していたり、成型時のバリがそのまま残っていたりと、かなり雑な作りです。

100円マウスと300円マウス、分解してみた

 試しに分解してみましたが、構造はよく似ているものの、設計そのものはまったく異なっています。基板の形も違いますし、キャンドゥマウスの基板には別の製品を流用した際に生じたと見られる、未使用の穴がいくつも空いています。

 またダイソーマウスはホイールのクリックボタンに左右ボタンと同じスイッチが使われていますが、キャンドゥマウスはクリック感が硬く押しづらいタクトスイッチが使われていたりと、コストダウンの跡が見られます。

 これらを見る限り、同じ製品の「A級」と「B級」では決してなく、先にあった一方の製品をコピーする形で作られたのがもう一方の製品、という見方が正しそうです。「見た目は同じだから性能も同じはず、それなら100円で買えるキャンドゥのほうがお得だろう」という考え方は、これらの製品に限っては、あまり正しくなさそうです。パッケージだけでは、こうした違いはまずわかりません。

多くを期待してはいけないがないよりはマシ?

 といったわけで、価格差なりの違いはありますが、マウスは高いからという理由でノートPCのタッチパッドを我慢して使い続けているような人にとっては、どちらの製品も十分に実用に足るレベルです。「多くを期待してはいけないが、ないよりはマシ」という評価が妥当なところでしょう。

 かつては数千円はしたマウスが、特価処分やチラシ商材などではなく、ここまで安価に入手できるようになったのには、時代の移り変わりを感じます。マウスは値が張るという先入観そのままに購入を躊躇している人は、これらのマウスを手に入れて試してみてはいかがでしょうか。

(山口 真弘)

あわせて読みたい

「マウス」の記事一覧へ

トピックス

ランキング

  1. 1

    東大名誉教授「南海地震は神話」

    週刊金曜日編集部

  2. 2

    パチンコはなぜ上場できないのか

    宇佐美典也

  3. 3

    飲食店ドタキャンで損するのは客

    BLOGOS編集部

  4. 4

    ソニーの失態はFeliCaの海外展開

    川北英隆

  5. 5

    増加する国債残高 突然の破綻も

    青山まさゆき

  6. 6

    ハズキルーペがフジからCM撤退へ

    文春オンライン

  7. 7

    破産者マップ閉鎖 倫理的に問題

    AbemaTIMES

  8. 8

    東京新聞記者から逃げる最弱政権

    常見陽平

  9. 9

    朝日記者が森友問題巡りご飯論法

    和田政宗

  10. 10

    大阪W選 橋下氏が自民候補を称賛

    PRESIDENT Online

ランキング一覧

ログイン

ログインするアカウントをお選びください。
以下のいずれかのアカウントでBLOGOSにログインすることができます。

コメントを書き込むには FacebookID、TwitterID のいずれかで認証を行う必要があります。

※livedoorIDでログインした場合、ご利用できるのはフォロー機能、マイページ機能、支持するボタンのみとなります。