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  • 2012年04月11日 20:33

日本で中国に対する好感度が20%しかないのは日本の所為?

今日紹介するのは、『中国青年報』が伝えていた「日本国民对华好感度下降 不到两成民众喜欢中国」(日本国民の中国に対する好感度は低下、中国を好きというのは2割にも満たず)です。

内閣府の「外交に関する世論調査」は毎年行われ、ここのところ中国に対する好感度はかなり低い値が出続けているので、何かあるごとに似たような文章が公表されるというパターンとなっております(中国人に対する、日本人の好感度が下がった原因)。

1 記事の紹介

最初にいつもの通り、記事の紹介をさせてもらいます。
国交正常化40周年を迎え、両国の結びつきは益々強まっており、1972年に11億ドルに過ぎなかった貿易額は、昨年は3449億ドルを超えるまでになっている。

その一方で、両国の国民間の感情はあまり好転しておらず、80年代には70%のものが中国に好感を持っていたのが、最近では20%前後となっている。中国でも日本を好きというのは30%前後にしか過ぎない。

そこでその原因を専門家に聞いてみた。

(1)マスコミの問題

NHKの中国に対する評価は厳しく、いろいろ問題が多いとされている。以前は親中だった『朝日新聞』も最近では中国に対する批判が多くなっている。斯様にマスコミが雰囲気を造り上げている。

5年前毒餃子が報道されると、毎日そのニュースばかりだった。報道は客観的だったかもしれないが、1ヶ月も連続して報道されると悪い影響を与える。


(2)国民総生産で抜かれたこと

2010年に日本は国民総生産で中国に抜かれたがそれに未だに対応しきれていない。30年前、日本が中国に援助を開始した時、日本は全くこのような日が来ることを考えていなかった。

ある者は中国の発展に対し、嫉妬から批判的となる。そのため中国は比較的慎重な謙虚な態度で周辺国家と外交をすることが望まれる。


(3)歴史認識の違い

中国人にとって、アヘン戦争以来の列強による屈辱は忘れることができない。しかし、日本人にしてみれば、日本は戦後新憲法を持ち、民主国家となり、経済成長を成し遂げたことを考える。

日本の若者は戦前の日本と今の日本を結びつけることをせず、戦後60年、どこの国とも戦争をしない、平和国家と考える。

斯様に日本人はかつての戦争と問題を連結して考えることはしないが、それに対し、中国人はどうしてもそこと連結して考える。

(4)領土問題

日本政府は既に領土問題は解決済みとしているが、学術界では様々な意見が存在する。一方、中国は尖閣諸島は古来から中国固有の領土としている。


両国の好感度は高くないが、交流は盛んだ。中国人旅行客は日本で品物を沢山かってくれるので、日本では中国人旅行者を歓迎しているが、ゴミを捨てたり、公共の場で大声で話すので、文明的でないとみなしている。

また、日本の首相は小泉首相以来概ね1年に1人交代しており、首相が変わると、外相も大臣も皆変わるため、安定した政治家同士の交流ができない。


2 個人的感想

早稲田大学の劉傑教授から話を聞いているところもあるので、中国紙にしては客観的だと思えるところもある反面、やはり基本的には日本が悪いというスタンスはどうしても譲れないのだなと思ってしまいます。

以前にも書きましたが、日本で中国に対する好感度が80年代後半から下がった理由は明白で、天安門事件です。しかし、中国ではこれについて触れることはタブーなので、当然この記事でも触れられておりません。

唯一中国側の欠点として挙げられているのが、行動規範の問題ですが、これは文明的な行動をとろうと訴える記事が中国でも新聞をにぎわすことがあるので、大丈夫だという判断になったのでしょう。

どう考えても、日本で中国に対する好感度が20%しかないのが日本側の問題だけで説明できるはずもなく、願わくばより多面的な分析を行った記事が中国でも掲載される日がくることを期待しております。

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