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焦点:設備投資に暗雲、1─3月期GDPマイナスも 外需減速響く


[東京 13日 ロイター] - 設備投資の先行きに暗雲が漂っている。内閣府が13日発表した1月機械受注統計で、民間設備投資の先行指標とされる「船舶・電力を除く民需」の受注額は前月比5.4%減と3カ月連続で減少し、投資意欲の後退をあらためて印象づけた。

中国などの外需減速が内需に波及するリスクを意識させる結果となり、一部のエコノミストは外需の弱さを設備投資と消費の内需で補えず、2019年1─3月期の国内総生産(GDP)は、前期比マイナスに転落する懸念を示している。

「内外需とも弱い」――。機械受注を受けてSMBC日興証券・シニアエコノミストの宮前耕也氏は、こう題したリポートを顧客向けに配信した。

1月機械受注統計では、船舶・電力を除く民需の受注額(季節調整済み)が8223億円と、前月比5.4%減った。「電気機械や情報通信機械向けの受注減が主な要因」(内閣府・経済社会総合研究所景気統計部)で、貿易交渉を巡る米中対立が飛び火した格好。「これまで堅調だった非製造業からの受注も一部で弱さがみられ、1-3月期の設備投資は減少に転じるリスクが高まっている」と、宮前氏は指摘する。

IHSマークイット・主席エコノミストの田口はるみ氏の見方はさらに厳しい。「中国からの受注動向が悪く、スマホ関連の需要も落ちている。先行きへの懸念が続き、さらに設備投資の抑制が続く可能性もある」と機械受注を分析。そのうえで「引き続き外需は弱い。設備投資は前期比マイナスに転じ、在庫投資も減らす動きがあり、19年1─3月の実質GDPは一時的にマイナスに転じる可能性がある」と予想する。

内閣府が8日発表した18年10─12月期の国内総生産(GDP)改定値で、実質成長率が年率1.9%増に上方修正(速報値は年率1.4%増)されたのは、設備投資や在庫の伸びを反映した結果だ。

ただ、足元で設備投資が失速している現状について、ニッセイ基礎研究所・経済調査室長の斎藤太郎氏は「18年10─12月期は消費や設備が伸びてプラス成長となったが、19年1─3月期は消費、設備とも横ばいで、外需の落ち込みをカバーできない」と分析。「1─3月期の実質GDPは、前期比年率で0.4%のマイナスになる」と想定している。

内閣府と財務省が12日に発表した法人企業景気予測調査では19年度の設備投資は全産業で6.2%減の見通しとなっている。

(マクロ政策取材チーム 編集:田巻一彦)

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