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ベネズエラ危機に有識者が緊急声明 欧米の軍事介入など批判(及川健二)

2月21日に行なわれた緊急声明発表記者会見。(撮影/及川健二)

「ベネズエラ情勢に関する有識者の緊急声明」が2月21日、日本プレスセンターで行なわれた記者会見で発表された。出席したのは勝俣誠(明治学院大学名誉教授)、桜井均(元NHKプロデューサー)、新藤通弘(ラテンアメリカの研究家)、西谷修(立教大学特任教授)、清宮美稚子(前『世界』編集長)などの各氏だった。

会を代表して西谷氏は「世界の主要メディアは事態を、『独裁』に対抗する『野党勢力』、それによる二重権力状況といった構図で伝えている。『民主化』や『人道支援』の名の下での主権侵害が、ベネズエラの社会的亀裂を助長し増幅している。それは明らかに国際法違反であり国連憲章にも背馳する。『支援』は同国の自立を支える方向でなされるべきだ」と述べた。

桜井氏は1999年2月2日からのベネズエラへの制裁を列挙。「すべての制裁を挙げたら一時間かかる」と述べ、現在のハイパーインフレの要因を米国を中心とする国際社会による制裁だとした。

最後に会全体のアピールとして次の四つが挙げされた。

(1)ベネズエラの事態を注視し、独立国主権尊重と内政不干渉という国際規範に則った対応を求める。

(2)国際社会は、ベネズエラが対話によって国内分断を克服するための支援をすることを求める。

(3)ベネズエラの困難と分断を生み出している大国による経済封鎖・制裁の解除を求める。

(4メディア機関が大国の「語り」を検証しつつ事実に基づいた報道をすることを求める。

同集会は現マドゥーロ政権に正統性を求めるものだ。一方で同日志位和夫・日本共産党委員長は声明で「現在のベネズエラの危機は、主要にはマドゥロ政権が2015年の選挙で野党が多数派になった国会の権限を無効化し、批判勢力を暴力的に抑圧・弾圧」したことなどが要因と指摘し、大統領選のやり直しを求めた。ただし先の会見も志位氏も外部の軍事介入による体制転覆を共に強く戒めた。

(及川健二・ジャーナリスト、2019年3月1日号)

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