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対中武器禁輸と日英首脳会談

 イギリスのキャメロン首相が来日し、今日日英首脳会談が行われたということです。会談の内容は報道で知るしかありませんが、一つ気がかりな点がありました。

 このところ、EUによる対中武器禁輸措置を解除しようという動きが一部で出ています。私も昨年EUに出張した際、担当者や各国の議員と会談しこの点について話し合いましたが、その時のやり取りでは、可能性は否定できないとのニュアンスでした。中国からの積極的な働きかけもあって、フランスをはじめ積極的に解除の方向に動こうとしている加盟国が一定数あり、非常に熾烈な綱引きがされているという状況にあります。

 そんな中、かねてよりEUの中で対中武器禁輸措置の解除に反対の姿勢を明確にしてきたのがイギリスです。

 中国の軍備のハイテク化はわが国の安全保障にとって致命的な影響をもたらしかねません。まさにわが国として譲れない一線です。今かろうじて東アジア地域の安定が保たれているのは、一部で漏えいはしているにせよ、中国に最新の軍事技術がそこまで流出していないことが大きい。

 今回の日英首脳会談においては、日英での武器の共同開発といった点についても話し合いがされたとのことです。であれば、当然、対中武器禁輸の問題についてもきちんとした合意を取り付けておくことは必要ですし、十分に可能なはずです。

 外交において、「当然わかっているだろうからあえて言わない」ということは考えるべきではありません。中国が熱心にロビーイングしている中で、わが国が何もあえて主張しなければ、「対中武器禁輸を解除しても地域の安定に影響は与えない」という中国の主張がうやむやのうちに受け入れられてしまいかねません。いったんそうなってからではもう遅いのです。

 野田総理は当然、会談の中できちんとした合意を取り付けられたのだとは思いますが、そうであれば、その点を共同記者会見等の場でオープンにすることが重要です。少なくとも今のところ、公表されている情報、報道には、この対中武器禁輸関連の話が出てきていないので、懸念としてここに書かせていただいたところです。

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