記事

国語答案"キモいは×、びびるは○"のワケ

2/2

「むかつく」「びびる」は記述問題で書いてもいい

その一方で、「むかつく」「びびる」は記述使用を認めてもよいのではないかと考えている。なぜなら、この2語は長らく使われ続けてきた心情語だからだ。

「むかつく」を語源から辿ってみよう。平安時代後期もしくは室町時代から使用されていることばで、当時は「吐き気をもよおす」といったように「胃がむかつく」からくる表現だった。そして、江戸時代の頃から現在の意味に近い「腹が立つ」という意味に転じるようになったとされる。

「びびる」もその起源は古い。平安時代末期、源平合戦の「富士川の戦い」の際、陣をひいていた平家が小鳥のいっせいに飛び立つ音を「敵(源氏)の数多くの鎧がびんびんと響いている」ように聞こえたために、全員が一目散に逃げ出した。この音のことを「びびる音」と言うようになり、その平家の無様(ぶざま)な様子から「びびる」は「おじけづいてしまう気持ち」を意味するようになったと言われている。

試験に書ける心情語を子供に覚えさせるために親がすべきこと

矢野 耕平『13歳からの「気もちを伝える言葉」事典 語彙力&表現力を伸ばす心情語600』(メイツ出版)

子どもたちには多くの心情語を身につけてほしい。そのためには、日常から親が率先して読書して、子どもにもいろいろな物語を楽しむ習慣を付けさせるとともに、親子の日常会話の中で、親自身が言葉遣いに注意し、ヤバい、キモいといった物言いを慎むことも大事だ。

加えて、中学受験を志す子どもであれば、語彙量を増やす努力もしてほしい。今月、わたしは『13歳からの「気もちを伝える言葉」事典』(メイツ出版)を刊行した。

この本では、子どもたちに知ってほしい「心情語」を約600語紹介し、それぞれの語源や意味、そして、例文を掲載している。多くの心情語を獲得することで、とりわけ中学受験生たちにはいろいろなパターンの心情記述を作成する力を自ら涵養してほしいと願っている。

(中学受験専門塾スタジオキャンパス代表 矢野 耕平 写真=iStock.com)

あわせて読みたい

「教育」の記事一覧へ

トピックス

  1. 一覧を見る

ランキング

  1. 1

    BLOGOSサービス終了のお知らせ

    BLOGOS編集部

    03月31日 16:00

  2. 2

    なぜ日本からは韓国の姿が理解しにくいのか 識者が語る日韓関係の行方

    島村優

    03月31日 15:41

  3. 3

    「いまの正義」だけが語られるネット社会とウェブ言論の未来

    御田寺圭

    03月31日 10:09

  4. 4

    カーオーディオの文化史 〜ドライブミュージックを支えた、技術の結晶たち〜

    速水健朗

    03月30日 16:30

  5. 5

    BLOGOS執筆を通じて垣間見たリーマンショック後10年の企業経営

    大関暁夫

    03月31日 08:27

ログイン

ログインするアカウントをお選びください。
以下のいずれかのアカウントでBLOGOSにログインすることができます。

コメントを書き込むには FacebookID、TwitterID のいずれかで認証を行う必要があります。

※livedoorIDでログインした場合、ご利用できるのはフォロー機能、マイページ機能、支持するボタンのみとなります。