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北東アジア地域の安全保障など

 石破 茂 です。

 米朝会談から一週間余が過ぎ、様々な論説が出てくるようになりました。

 今週、アメリカ、イギリス、ドイツ、ブラジル、韓国などの欧米やアジアの有力シンクタンクの代表的な研究員たちと北東地域の安全保障について議論する機会があったのですが、国によって、人によって随分と見方が違うことを再認識致しました。政治家間や研究者間でこのようなディスカッションの機会を多く持つことの重要性を痛感したことでした。

 これに関連して、発売中の月刊誌「Voice」四月号の特集「日韓確執の深層」と「『感情』が世界を滅ぼす」は久々にかなり読み応えのあるものでした。国際政治学者の三浦瑠麗女史も「戦争と平和のコストを認識しているか」と題する論考を寄せておられますが、同女史の新著「21世紀の戦争と平和」も刺激と示唆に富んだ力作です。何度か精読して咀嚼・理解しなければならないと思っております。

 永田町にある内閣府が入る合同庁舎敷地に掲げられている看板に記載された北方領土返還へ向けてのスローガンは、いつの間にか「北方領土 かえる日 平和の日」から「北方領土を想う」に変わっていました。不覚にもあまり気に留めていなかったのですが、ある方からご指摘を受けて以来、とても気になっています。

 以前のスローガンには控えめながらも領土返還に向けた意志が込められていたように思うのですが、今の「想う」にはそれが微塵も感じられません。政府には国民の意思を体現すると同時に、正しい意味での国民に対する啓発・啓蒙の責務もあるはずです。国会においてこのような議論がもっとあるべきだと思われてなりません。

 先日、議員宿舎の整理をしていたら、遠藤周作の「ファーストレディ」(新潮社・昭和63年。新潮文庫版もあります)が出てきて、久しぶりに読み返してみました。

 雑誌連載時の題名は確か「セカンドレディ」であったと記憶しますが、終戦直後から佐藤内閣にかけて、ひたすら総理大臣を目指して権謀術数の限りを尽くす渋谷忠太郎と彼を取り巻く人間像を描いた作品です。主人公は佐藤内閣で念願の大臣に就任したのもつかの間、スキャンダルで辞任に追い込まれ、直後病に倒れるのですが、死の直前に彼が奥さんに向かって「なあ、わしの人生って何だったんやろ」と呟く場面はとても印象的です。

 遠藤周作では「イエスの生涯」「沈黙」「死海のほとり」などの同氏のカトリック信者としての思いが込められた作品を学生時代に読んだものですが、この「ファーストレディ」はかなりの異色作です。ご一読をお勧めいたします。

 予算案の審議が参議院に移ったため、衆議院はつかのまの比較的平穏な時期となっています。

 今年は統一地方選や参議院選を控えて、週末はどうしても自民党県連会長を務める鳥取県や全国各地での応援の日程が入りますため、各種団体や地方メディアからご依頼を受けている講演は、国会や党務の日程と調整しながら今の時期にこなすことが多くなります。

 今週も平日に北海道や群馬県などに出向きましたため、いつも以上に内容が稀薄かつ推敲不行き届きで粗雑な文章となりましたことをご容赦ください。

 週末は9日土曜日が秋田県、10日日曜日は大阪府へ参ります。日曜日は「ゴー宣道場」で小林よしのり氏と憲法改正について議論する予定です(14時・JEC日本研修センター江坂)。

 皆様、ご健勝にてお過ごしくださいませ。

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