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なぜ日韓関係は悪化するのか

 3月7日、三菱重工業に対する賠償を韓国最高裁に認められた元女子勤労挺身隊員は、同社の韓国国内資産の差し押さえを裁判所に申し立てた。

 文在寅政権になってから、日韓関係は悪化する一方である。その原因を見極めて適切に対応しないと、将来の展望が開けない。

「和解・癒やし財団」解散問題、「徴用工」判決問題、レーダー照射事件と、次々と日韓関係を悪化させる材料が出てきている。

「和解・癒やし財団」は、慰安婦問題の「最終的かつ不可逆的な解決」を図るために、日本政府が10億円を拠出して、2016年7月28日に設立された。これは、2015年12月28日の日韓外相会談で決められた慰安婦問題日韓合意に基づくものであり、国家間の取り決めである。

 在韓日本大使館前の慰安婦像についても、韓国側から撤去に向けて善処する旨の表明があった。

 しかし、2017年5月に大統領に就任した文在寅は、慰安婦問題日韓合意を検証する作業部会を設置した。前政権の業績を全て否定するという韓国の政権交代の悪弊が、繰り返されることになってしまった。結局は、「和解・癒やし財団」は解散することになったが、10億円の日本側拠出金の取り扱いも定まっていない。

 韓国には、政権交代があると、前政権のトップは刑務所行きになったり、自殺を迫られたりという悪しき習慣がある。「先王を殺す」というこの伝統をいつまで続けるのであろうか。

 昨年の10月30日には、韓国大法院(最高裁判所)は、元「徴用工」について新日鉄住金に賠償を命じる判決を下した。

1910年の日韓併合以来、朝鮮半島からの労働者動員は1939年7月~45年4月に行われたが、それ以外は自由意思による出稼ぎである。動員についても、①民間企業による募集、②官斡旋、③徴用とあり、③は44年9月から8ヶ月のみである。

 昨年末の12月20日、韓国駆逐艦が海上自衛隊P-1哨戒機に火器管制レーダーを照射する事件が起こった。これはミサイル発射準備の行為で極めて危険であり、国際的にも非常識である。そのため、日本政府は映像の公開に踏み切った。

 しかし、韓国側は謝罪せず、根拠の無い反論をしたり、日本に謝罪を求めたり、反論用の映像を公開したりしたが、何ら説得力のあるものではなかった。このような強弁が、日本における韓国イメージの悪化につながっている。

 文在寅は、金大中、盧武鉉政権の流れをくむ左翼ポピュリストである。政策的には、(1)対北朝鮮宥和、(2)対日強硬が特色である。左派政権の「日本に対しては何をしてもよい」という甘えは問題であり、国家と国家の対等な関係を構築しなければ話にならない。

 残念ながら、日韓関係の修復の糸口はまだ見えない。

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