- 2019年03月06日 12:03
【福島】玉木代表、東日本大震災復興・福島・原発事故対策本部メンバーら、震災の復興状況を視察
2/2■福島県立ふたば未来学園高等学校訪問
次に対策本部一行は、県立中高一貫校の設置が盛り込まれた「福島県双葉郡教育復興ビジョン」に基づき、2015年4月に開校した「福島県立ふたば未来学園高等学校」を訪問した。
まず丹野純一校長から開校の経緯、建学の精神と理念、学校が目指す人材育成要件(ルーブリック)などについて説明があり、特に、地域の復興の課題を自ら調べて見つめてまとめる演劇製作や海外研修、それらを踏まえて地域復興を探求し実践を行う「未来創造探求」をカリキュラムに入れていることが特徴であることが示された。
対策本部の出席議員から、ルーブリックに自主的に取り組む生徒と指導する側の教員との調和について聞かれると、丹野校長は、それこそが本質的な課題で、当初は教員として「教える」という意識変えられず悩ましかったが、「教える」のでなく「ともに考える」との意識をもってここまでやってきた、と述べ、同席した南郷一平副校長は、試行錯誤を重ねた結果、今年3月に1期目の生徒が卒業していく姿を見て、教員の意識は一気に変わったと思う、と所感を語った。
最後に2年生で生徒会長の菅野美桜(みらい)さんからあいさつが行われた。菅野さんは、東日本大震災での大きな地震や津波、避難生活の経験を通じて、自然災害の怖さとともに人と関わることの大切さを知ることができたことや、震災やこの学校での経験を活かして、学んだことを多くの人に伝えたいことなどを述べ、双葉地区唯一の高校として、地域の人たちとのつながりを大切にして、福島をもっと明るく元気にできたらいいと思い、生徒会長として、今よりも楽しく過ごしやすい学校にしていきたい、と抱負を語った。ふたば未来学園高校は本年4月、中学校も開校し、生徒と地域の人たちとの交流を図ることができる新たな校舎へ移転する予定で、対策本部一行は、建設中の新校舎の模様を視察した。
■福島県漁業協同組合連合会訪問
対策本部一行は最後に、いわき市の福島県漁業協同組合連合会を訪問した。
東京電力福島第1原発に地下水が流入することで汚染水が発生し、それを浄化して敷地内のタンクに保管しているが、放射線の一種であるトリチウムは取り除けない。タンク建設に向く用地は限界に近付きつつあり、国の検討会議では、処理方法をめぐり、トリチウムを含んだ水を希釈して海に流す方法などを検討している。
福島県の沿岸漁業は2012年6月から、規模を限定し操業と販売を試験的に実施する試験操業を始め、県によるモニタリング、水揚げ日ごとに各市場で自主検査を厳格に行いつつ、段階的に拡大してきた。
当初は福島県内のみだった出荷先も、現在では39都道府県へ拡大してきているが、いまなお風評被害が残っている。福島漁連の野崎会長は、東京電力福島第一原発の安全な廃炉は重要な課題と認識して協力してきているが、今度のトリチウム水の課題については我々だけが判断する事案でなく、国民的議論を行って、その合意の下で進めてもらいたい。国にも協力をいただいているが、課題の解決に向けて与野党ともに模索してもらいたい、と要望した。
玉木代表は、皆さんの声をしっかり聞いて、丁寧な合意形成を図りつつ、国民的議論を行いながら進めていくことが大事なので、ここでの意見を国会へ反映させていきたい、と応じた。

■玉木代表、記者ぶらさがり
一連の視察を終えて記者の取材に応じた玉木代表は、3.11を控えて、過酷だった東京電力福島第1原発事故を風化させてはならないとの思いを強く持った。原発の廃炉は30~40年もかかることであり、国をあげて取り組んでいかなければならない。トリチウム水の処理に関しては、関係者の理解なく処分することはあってはならず、しっかりと国民的な議論を行うことが必要だ、と述べた。
今回の視察には、国民民主党は玉木代表、増子本部長のほか、泉健太政務調査会長、小熊慎司対策本部長代理、吉良州司衆議院議員、近藤和也衆議院議員、森田俊和衆議院議員が参加した。



