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日本株、誰が買うのか

 日本株は続落している。 先週の流れを引き継いだ格好で、相場全体がだらしなく下がっている。 元気なのは、せいぜい一部の証券やヘッジファンドなど、先物の売りなどで稼ぎまくっているところだけだろう。

 この20年ほど、ひとつのトレンドになってしまった感があるが、日本の機関投資家は恒常的に株式投資ポジションを引き下げてきている。 銀行は自己資本比率の規制が厳しくなっており、生保はソルベンシーマージンを高めなければならないので、機会ある毎に保有株を売ってきた。 今後もさらに引き下げることはあっても、買い増しに転じることはないだろう。

 年金は毎年の成績評価に追われた運用に縛られるから、株式投資の成績が悪かった年の翌年度は、慎重な運用姿勢でとかの合言葉で必ずといっていいほど株式投資ポジションを引き下げる。 長いこと低迷相場を続けた日本株市場に対して、彼らが積極的な買いに転じるなど、まず考えられないこと。

 まして、年金は少子高齢化もあって、これからは新規の積立額よりも給付額の方が大きくなる一途。 そうなると、どうしても株式投資ポジションは下がっていかざるを得ない。 つまり、積極的な株式投資はそう期待できないというわけだ。

 投信は相変わらず毎月分配型ファンドの設定販売に注力しており、株式関連のファンド設定は限定的である。 まあ、こちらは株価が相当に上昇してくれば、販売手数料稼ぎ目当ての大々的な株式ファンドの新規設定もあるが、遠い先の話だ。

 こうみてくると、日本株市場で前向きの買いを入れらるのは個人投資家だけとなる。 その個人も伝統的に、相場追いかけ型の目先張り投資家が圧倒的に多い。 彼らはいまのような先物主導の下げ相場で買い向かう投資など、先ず考えない。

 となると、外国人投資家以外にいま敢えて日本株を買おうという投資家は存在しないことになる。 そこで問われるのは、やはり個人の長期投資である。 どうせ預貯金に寝かしておいても、年0.02%にしかまわらないのだから、一部でも本格的な長期投資に向けてくれれば、もう十分もいいところとなる。

 悪いことはいわないから、黙って買っておこう。 企業を個別に選んで拾っておく限りにおいて、この安値は絶好のバーゲンハンティング機会である。 なに、心配は要らない。 われわれがどんどん買って下値が固まってくれば、目先張りの短期投資家達は放っておいても買いに来る。 彼らがガツガツ買いに来る地盤固めをしておいてやろうではないか。

 まだ下がりそう? われわれが買えば買うほど、下げの余地も小さくなっていく。 どうせ、長期的な株価の方向は上なのだから、どんどん買っておこう。

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