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いつまで"小室圭バッシング"を続けるのか

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■週刊誌で初めて「サンデー毎日」が疑問を投げかけた

それをせずに、1年以上がたって小室圭側の出した文書は、「証文の出し遅れ」といわれても致し方なかろう。この親子は世事に疎い。

だが、百歩譲っても、これまでの報道の在り方は、常軌を逸していると思う。

ようやくサンデー毎日(3/10号)が、週刊誌ではおそらく初めて、「ご結婚問題『私はこう思う』」という特集を組み、こうした報道への疑問を投げかけたのである。

まず保守論者の小林よしのりはこう指摘する。

「小室圭氏の母とその元婚約者との金銭トラブルが問題になっているが、なぜ元婚約者の言い分に耳を貸すのか、なぜテレビのコメンテーターがそろって小室氏を批判するのか、そもそもそこが理解不能だ。

これが小室家でなければ『なんてみっともない男だ』と、元婚約者がたたかれるはず。ところが、眞子さまと小室氏の結婚を破局に持ち込みたいという欲望がふつふつとわいている構図になり、それが楽しいという感覚になっている」

■「高貴な身分の人の不幸が見たい」という大衆心理

マスコミにあおられて国民は、小室氏は眞子さまの結婚相手にふさわしくないと判断してしまっているとし、

「ご結婚問題では眞子さまの気持ちが最も大切であるはずなのに、その意思がまったく顧みられていない。自由恋愛の勧めをしたのは、父親の秋篠宮殿下だ。それでも『皆から祝福してほしい』と国民の気持ちを忖度する思いはあるだろうから、親としては複雑だろう。

眞子さまにとって恋愛の機会はそれほど多くないはず。自らつかんだ純愛を破局に追い込もうとする現在の流れは、眞子さまの精神状態がどうなるかとても心配だ。(中略)

眞子さまはご結婚の意思が固いといわれている。そうなのであれば、国民の勝手な思い込みだけで破局に追い込むことは、奈落の底に突き落とす結果になってしまうのではないだろうか。そこからは、皇族という高貴な身分の人の不幸が見たい、そんな大衆の嫌な心理が垣間見えてくる」

■皇族は何を言われても名誉棄損訴訟などできない

次はリベラル論者の香山リカ。皇族のプライバシーを尊重すべきだと語る。

「知りたいと思う国民と、あまりにも踏み込まれすぎる皇族方。やはりある程度、プライバシーや本人の意思が尊重されなければいけないだろう。皇族は何を言われても名誉棄損訴訟などできない。そこを見越した上で言いたい放題になり、憶測を呼ぶ状況に陥ってしまう。皇族方もご本人たちの意思を自分たちの言葉で発信してもいいのではないか」

その上で、小室母子への過剰なバッシングへ異を唱える。

「報道が小室さんバッシングに偏り過ぎではないかと懸念している。週刊誌は毎週のように大きく報じている。需要があるからなのだろうが、まだ一般の市民であるのにここまで踏み込んでいいのかと不思議だ。小室家の金銭問題だけにとどまらず、小室さんの人となりが掘り下げられ、だから結婚相手にふさわしくないという図式ができ上がっている。人間誰しも遡れば、少しくらい脛に傷があるもの。一私人の人間性についてここまで騒ぐことには、納得がいかない」

■身分に縛られず、お互いの自由恋愛を前提にしてきた

皇室史専門家の小田部雄次は、過剰報道は不安の表れではないかという。

「現在、秋篠宮さまの長女眞子さまの結婚問題が話題だ。平成の天皇の結婚以後、皇族の結婚は旧来の身分に縛られず、かつお互いの自由恋愛を前提にした流れにある。また皇室の女子の結婚では相手の適否について皇室会議を経る必要はない。法律上も慣行上も問題はないが、眞子さまのお相手に対する国民の目は厳しい。お相手が母親の金銭問題や、安定した職についていないことなどが理由のようだ。

5月で眞子さまは、皇位継承者1位の長女となり、さらには同2位の姉となる立場だが、まだ天皇の娘ではない。

なのに、なぜ騒ぎになるのか。恐らくは、女性天皇、女性宮家の賛意が高まり、眞子さまが結婚後も皇族として皇室にとどまるかもしれないという国民の期待があるからだ。逆に言えば、女性天皇や女性宮家が実現する前に眞子さまが皇籍を離脱したり、離脱しなければお相手が将来の女性天皇の伴侶になったりすることへの不安でもある」

■「自分の人生だから結婚する」という可能性は残る

山下晋司は元宮内庁職員だから、やはり小室母子に厳しい見方をしている。

「日本人が持っている世界観の最大公約数的なものから、小室さん母子はややずれているのではないか。そのため、行動を理解できない。そういう人と皇族の結婚はふさわしくない、と考える方がたくさんいるのは事実だ。

ただ法的には、眞子内親王殿下の結婚はご本人の意思により可能だ。皇族としての立場、皇族だった者としての立場をどうお考えになるか。プライベートな部分を重視されるのであれば、皇族として好ましくないと批判されても、自分の人生だから結婚する、とされる可能性は残っている」

■「コムロコイン」という仮想通貨が立ち上がっている

流れが変わってきたのだろうか。こうしたまっとうな意見が載るのは、これまでの報道におかしさを感じている編集者やジャーナリストが増えていることが背景にあるとはいえるはずだ。

一方、いまだに週刊文春(2/28号)は「小室圭さん『コイン詐欺』と『宮内庁職員なりすまし』写真」と、まるで小室圭が詐欺を働いているかのような記事を掲載している。

内容は他愛もないことだ。ツイッターに圭の写真が載っているのだが、それを「彼が宮内庁職員になりすまして、当時イギリスに留学していた眞子さんに会いに行き、帰ってきたところの証拠写真だ」と、悪意のあるツイートをする輩がいるというのである。

文春が調べたら何のことはない、留学生向けの就職セミナーに出ていた時の写真だった。

今一つは、コムロコインという仮想通貨のサイトが立ちあがっているというお話。誰かが、小室圭の名をかたって開いた詐欺まがいのサイトだそうであるが、女性セブンは、ここから「小室圭さん『同級生の反旗』でVIP留学取り消し危機」という牽強付会なタイトルを付けて読者を引こうとする。

■もういい加減にバッシング報道は止めよ

週刊大衆(3/11号)には「小室圭さん 新卒銀行時代の『上司恫喝』&『逆ブチ切れ』黒い裏の素顔」というタイトルが載った。

こうした中傷タイトルが新聞広告やネットで流れ、読みもしない連中の間で「小室圭はけしからん奴」という風評が広がっていく。私が当事者なら信用毀損で訴える。

これだけの小室バッシングの嵐の中でも、眞子さんは公務を粛々とこなし、母親の厳しい視線にも臆することなく日々を過ごしているといわれる。

気丈な女性である。これだけを見ても、彼女は結婚すればいい奥さんになれることがわかる。その代わり怒らせたら怖いだろうが。

圭さんが、7月に行われるといわれるニューヨーク州の司法試験に見事合格して、両親の所へ「眞子さまをください」といいに来る日を信じているに違いない。

もういい加減にバッシング報道は止めて、2人を静かに見守ってあげることこそ、今メディアのやるべきことだと思う。(文中一部敬称略)

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元木 昌彦(もとき・まさひこ)
ジャーナリスト
1945年生まれ。講談社で『フライデー』『週刊現代』『Web現代』の編集長を歴任する。上智大学、明治学院大学などでマスコミ論を講義。主な著書に『編集者の学校』(講談社編著)『編集者の教室』(徳間書店)『週刊誌は死なず』(朝日新聞出版)『「週刊現代」編集長戦記』(イーストプレス)などがある。

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(ジャーナリスト 元木 昌彦 写真=時事通信フォト)

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