
日曜日の日本テレビとテレビ朝日の視聴率争いが激しくなっている。2月24日の20時台に放送された、『ポツンと一軒家』(テレビ朝日系)が視聴率16.4%(ビデオリサーチ調べ/関東地区、以下同)を獲得し、『世界の果てまでイッテQ!』(日本テレビ系)の16.3%を抜き、初めて同時間帯首位に輝いた。テレビ局関係者が話す。
「『イッテQ』も1月27日に20.5%を記録しており、人気が下がっているわけではない。NHK大河ドラマ『いだてん』が2ケタを切っており、その視聴者が『ポツンと』に流れてきているのかもしれない。これからも両者の争いは続くでしょう」(以下同)
だが、両局が熾烈な視聴率争いを繰り広げているのは、日曜20時の時間帯だけではない。この日の19時台に目を移すと、日本テレビ系『鉄腕DASH』は13.8%、テレビ朝日系『ナニコレ珍百景』は13.7%とわずか0.1%差だった。
「『ナニコレ珍百景』は18時30分からの放送なので、一概に比較はできませんが、日テレにとって脅威であることは間違いない。テレ朝は、昨年10月の改編で18時30分からの30分番組を辞めて『ナニコレ珍百景』を2年半ぶりに復活させ、18時30分からの1時間半番組にした。これによって、『真相報道バンキシャ!』から視聴者を奪っているように思います。最近の『バンキシャ』は13%台に留まることが多い。日テレは高視聴率の目安を13.5%以上に置いていますし、十分な合格点なのですが、一時期と比べれば下がっている印象です。それが『鉄腕DASH』の数字にも影響しています。日テレ日曜の2ケタが続く好調ラインを、テレ朝が編成の妙によって崩しにかかっている。
また、『鉄腕DASH』からTOKIO山口達也が抜けてもうすぐ1年。すぐには視聴率的に大きな影響はありませんでしたが、今になって響いてきている面もあるでしょう」
『ナニコレ珍百景』は全国の珍しい風景を紹介する番組で、人里離れた場所に住む人にスポットを当てる『ポツンと一軒家』に似ている部分もある。
「昨年10月に復活してから『ナニコレ珍百景』はずっと視聴率2ケタを保っています。開始当初は10%程度でしたが、今年に入ってから毎回12%以上を叩き出し、2月24日に13.7%という最高値を出した。同番組は2016年3月限りで一旦終了し、2年半の休みがあったので、ネタ切れになる不安も当面はなさそう。19時台をテレ朝が制する日も近づいているのではないでしょうか」
ここ数年、日本テレビは17時30分の『笑点』から21時台の『行列のできる法律相談所』まで2ケタ後半の数字が続き、“日曜夜の王者”に君臨していた。これが年間の視聴率三冠王にも大きく貢献していることは間違いない。
「視聴率の高い日曜夜の日テレを、テレ朝が凌駕すれば局に勢いが出る。年間視聴率で日テレを抜くための大きな起爆剤になる」
両局の命運を握る日曜夜の視聴率争いから目が離せない。