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被曝基準緩和に使われる宮崎・早野論文に不正嫌疑(藍原寛子)

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2月4日、伊達市であった市被曝データ提供に関する調査委員会の初会合。(撮影/藍原寛子)


東京電力福島第一原発事故後、福島県伊達市の住民の外部被曝線量を分析した福島県立医科大学の宮崎真講師と東京大学大学院の早野龍五名誉教授の論文(宮崎・早野論文)に重大な嫌疑が生じている。同論文は、被曝基準を緩和しても「健康影響はない」という政策にお墨付きを与えているだけに、両氏がそれぞれ所属する2つの大学で被験者の同意の有無などを検証する動きが加速している。

宮崎・早野論文に「被験者となる市民の同意のないデータが含まれている」と市民から申立があったのは昨年だった。

この論文では同市住民の9割に当たる5万9056人が研究に参加。ガラスバッジを携帯して測定された放射線量から被曝量を分析した。昨年9月と12月の市議会で伊達市は「測定者は5万8481人。そのうち同意者は3万1151人、不同意は97人、未提出は2万7233人」と答弁。46・5%が同意書未提出だと明らかにした。

高エネルギー加速器研究機構の黒川眞一名誉教授らは『科学』(岩波書店)2月号掲載の「住民に背を向けたガラスバッジ論文」で、「データ提供に同意していない市民のデータを使用」「研究実施前に市民に研究内容を公知せず同意撤回の機会を与えなかった」「伊達市長室から論文作成を依頼されたことを隠していた」など7点の「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針」違反を指摘した。

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