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疑問ばかりが残るキャッシュレス還元  どうなる?

 今年10月からの消費税増税への対応としてキャッシュレス決済した場合へのポイント還元策が考えられている。個別ケースを考えてみると混乱が広がりそうだ。中小企業支援にもならないかもしれない。

 ポイント還元は、中小企業支援として考えられているため、大手で買うと0%だが中小企業で買うと購入額の5%を付与するというもの。だが、コンビニなど大手チェーンの店舗は2%となり、同じ商品でもポイントが異なる。

 しかも、法的に小売業の中小企業は資本金5000万円以下か従業員50人以下とされているため、資本金3000万円のヨドバシカメラなども中小企業となり、対象店舗に含まれてしまう。ご存知のようにヨドバシカメラは多種多様な商品があり、店独自のポイントもあることを考えれば、どこで買ったほうがお得? と考えてしまいそうだ。

 さらに、飲食料品には税率を8%に据え置く軽減税率が導入され、店内で飲食する場合は軽減税率が適用されず10%の税率になる。つまり、キャッシュレスで買い物をする場合、ポイント分を差し引いた実質的な税率は約3%から10%まで、実に5段階が混在することになる。国会でもこの問題が質問されていたが、ワケが分からない状況だ。

 この混乱状態をもっと現実的に考えていくとさらに混迷していく。

 下記は、ある中小企業診断士の方から指摘があった課題だ。私も調べてみたが、まったく分からなかった。

1.そもそも中小企業が販売している通販商品のクレジットカード払い等は対象なのか?

・自社通販サイトでの販売(クレジットカード決済代行会社利用を含む)
・電子マネー.QRコード等での支払い
・楽天などの通販サイト経由での販売
・メルカリなどの通販検索サイト経由での販売
・ヤマト等の代引きをクレジットカードやナナコなどで支払った場合

2.コンビニ決済はどこまで対象か

・コンビニで通販請求の支払い代行をナナコやクレジットカードで支払った
・コンビニ端末で映画チケットなどをカードで買った
・コンビニでお取り寄せを行った

3.ショッピングモールや駅ナカ等での中小専門店(飲食店)のクレジットカード支払いは対象か

・ショッピングモール内の各店舗が個別決裁している
・共通レジを使って決済している(典型がデパート)
・共同レジを使って決済している(生鮮品でよくあるパターン。一緒に支払ってあとで分割する)→中小企業と大企業の混在はあり得る。
・デパートのように代行販売扱いにしている
・お取り寄せ代行や契約代行して手数料だけを収入としている中小店舗(保険代理店、旅行代理店)

 ※2と3を仕分けするのはクレジットカード会社ではできないため、店舗レジで仕分けないと区別できない。今からレジ改造ができるか? 今からだと企業規模や用途に変わらず、同じ還元率にすることが最も分かりやすいが、そうなると中小企業支援とはならなくなる。

10月にどうなるか?
他にもまだまだ矛盾がありそうだ。今後、より具体的なことが明らかになってくるのだろうが、混乱だけが広がりそうだ。

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