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厚労省の統計不正問題で考える、私たちは何のために、誰のために働くのか?

「厚労省」という組織が、こんなにも劣化している。厚労省の統計不正問題は、このことを浮き彫りにした。

2月8日、大西康之さんが、参考人として国会で答弁した。大西さんは、政策統括官として統計部門を束ねていた厚労省職員だ。

すでに昨年12月13日、大西さんは「毎月勤労統計」の不正調査について把握していた。だが、同省幹部に報告したのは18日だったという。さらに、根本匠厚労相が報告を受けたのは20日。その根本大臣は、28日まで、安倍晋三首相に報告しなかった。

なんという問題意識のなさだ。さらに、問題を調査するため、設置した特別監察委員会の7割が、身内である厚労省の人間だった。このことを野党は、もっと厳しく追及すべきだ、と僕は思う。だが、それ以上に、この野党の、まったくの迫力のなさに、僕はとにかく不満なのだ。

本来、官僚は「国民の利益」を第一に考えているべきだ。だが官僚たちを見ていると、「組織防衛」しか頭にないのでは、と思わずにはいられない。「森友」「加計」問題で、財務省が書類を改ざんした件でも、同じように感じたことだ。

官僚も政治家も、自分が本来、何をすべきなのかということではなく、目の前の利益や自分の損得に走っているのだ。

そんな人間だらけになれば、どんな組織でも必ずダメになって当然だ。さかのぼれば、日本の軍部もそうだった。カネボウや東芝の粉飾決算、自動車メーカーの検査不正など、民間企業でも同じだった。

そもそもなぜ長い間、不正が表に出ないのか。不正の事実を知っていても、内部の人間は左遷や解雇、パワハラなどを恐れ、明るみに出せなかったのだろう。きついことを言えば、「組織防衛」でさえもなく、要は「自分」を守りたいのだ。

そして、いまの自民党も同じだ。自分の信念や主義よりも、安倍首相のイエスマンになることが大事なのだろう。反対すれば、選挙応援どころか、党の公認ももらえないかもしれないからだ。

もちろん、人間は弱い。保身に走ってしまう気持ちもわからなくはない。しかし、官僚や政治家とは、「この国をよくしたい」「国民を幸福にしたい」という、使命感を持って、その仕事を選んだ人間のはずだ。いま一度、「何をすべきなのか」という原点に立ち戻ってほしいと、心から思う。僕は、いまの日本に、本当に危機感を覚えているのだ。

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