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教育力を向上させる学校と地域、家庭の連携を強化するためには

自民党文部科学部会で講演する貝ノ瀬滋氏(自民党本部で)

日々勉強!結果に責任!」「国づくり、地域づくりは、人づくりから」を信条とする参議院議員赤池まさあき(全国比例区)です。今年7月の参院選に向けて、自民党から全国比例区の公認を頂き、国家国民のために全身全霊を尽くす覚悟をもって取組んでおります。

2月20日(水)、朝8時から1時間、自民党本部において、貝ノ瀬滋・日本連合教育会副会長、東京教育会会長から、学校と地域、家庭の連携を進めるための、学校運営協議会と地域学校支援本部について、話を聴きました。貝ノ瀬氏は、学校運営協議会の先進地である東京都三鷹市の教育長でした。首相官邸の教育再生実行会議において、学校運営協議会を推進するための法改正を提言を主導した方であり、現在、文部科学省が全国各地で主催する学校運営協議会推進フォーラムの講師役として、全国を飛び回っています。

●学校運営協議会と地域学校協働活動とは

(出所)文部科学省

平成28年に、地方教育行政組織及び運営に関する法律(地教行法)を改正し、各教育委員会に、保護者や地域住民が学校運営参画する仕組みである「学校運営協議会」の設置を、設置することができる規定から、努力義務化しました。また、地域と学校が連携・協働し、幅広い地域住民や保護者等の参画により、全体で子供たち成長を支え創生する「地域学校協働活動」を全国的に推進するため、社会教育法を改正して、同活動に関連携協力体制の整備や「地域学校協働活動推進員」(地域コーディネーター)に関する規定を整備しました。これらにより、幅広い地域住民等の参画を得て、教育の教育力を上げていこうというものです。端的にその違いを言えば、「学校運営協議会」は地域が学校に口で協力するもの、「地域学校協働活動」は地域が手足で協力するものと言えばいいでしょうか。

●導入に地域で大きな開きが

(出所)文部科学省

学校運営協議会の設置している学校数は5,432校(H30.4.1)です。全国の学校のうち、14.7%が導入しています。しかしながら、地域での導入に大きな開きがあります。100%の山口県から、ほぼ0%の富山県まであります。その違いはどこからくるのでしょうか。

●地域での普及を阻止する3つの誤解とは


貝ノ瀬氏は、次のように指摘していました。

地域での普及を阻止する誤解がいくつかあります。その第一は、学校運営協議会は、コミュニティスクールという名称で、民主党政権下で推進された民主党の政策ではないかというものです。しかしこれは誤解です。学校運営協議会を地教行法に導入したのは、平成16年の小泉純一郎内閣の自民党政権時、河村建夫文部科学大臣時代であり、その議論は、小渕、森両内閣の教育改革時から始まっていたものです。民主党政権下で、強力に推進した方がいたため、そのような誤解が広がったと思います。

誤解の第二は、既に地域では学校との連携がなされており、法律に基づく制度化は必要ではないというものです。確かに、伝統的に教育力が高い地域は、既に地域や家庭、学校との連携が取れていると思います。しかしながら、法律に基づく制度化によって、学校運営協議会の委員は、学校長の推薦によって、教委が任命する非常勤の地方公務員特別職であり、その権限と責任感は格段に違ってきます。そして、いじめや虐待等、個人情報に関する機微に渡る問題についても、守秘義務がかかるわけで、人権問題含めて、教職員だけでなく、地域での連携の中で、対応することができます。

誤解の第三は、教職員の人事権の問題です。制度導入の直前に、教職員の人事権を行使できる英国流の学校理事会制度を一部学校が導入して、教職員の人事権を行使して、問題になったことが幅広く報道されました。それと、学校運営協議会が混同されてしまいました。学校運営協議会は、教委への具申権があるだけで、人事権は今まで通り都道府県政令市教委にあることは変わりがありません。今まで導入した学校運営協議会で人事の具申権を巡る問題は起きていません。人事の具申権がある理由は、それだけの権限があることにより、学校運営協議会の責任ある運営が違ってきます。

●連協強化の効果とは

(出所)文部科学省

学校運営協議会や地域学校協働本部を設置することにより、貝ノ瀬氏は、学力向上、不登校やいじめの重大事態、子供の問題行動が減少してくると、その教育効果を強調していました。

文部科学省の平成27年度調査による校長の成果認識は次のようなものです。

・地域が学校に協力的になった85.3%

・特色ある学校づくりが進んだ82.7%

・子供の安全・安心な環境が確保された75.2%

・管理職の異動があっても継続的な学校運営がなされている75.1%

・教職員の意識改革が進んだ60.9%

・教育課程の改善・充実が図られた59.9%

・児童生徒の学習意欲が高まった53.2%

・保護者や地域からの苦情が減った43.7%

・いじめ・不登校・暴力行為等の生徒指導上の課題が解決した38.5%

・児童生徒の学力が向上した37.4%

・家庭の教育力が上がった31.9%

・教職員が子供と向き合う時間が増えた37%

・適切な教職員人事がなされた34.8%

●教育効果を明確にして、首長や教育長に発信を

同制度の導入はいいことずくめです。部会内の議論において、文部科学省に対して、教育効果をしっかり調査して、発信すべきだとの意見が多く出されました。また、導入にあたっては、首長や教育長、教育委員会の指導力に負うところが多いので、そこへの発信を強化して、総合教育会議等の教育委員会改革についても、部会で議論すべきとの意見を頂きました。

引続き学校と地域、家庭の連携を強化するため、学校運営協議会と地域学校協働活動本部の導入を全国的に推進していきたいと思います。

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