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【衆院予算委】「共通事業所の実質賃金伸び率をなぜ発表しない」山井議員


 安倍総理ら出席のもと18日に開かれた衆院予算委員会の統計問題等に関する集中審議で、国民民主党の3番手として山井和則議員が質問に立った。

 山井議員は冒頭、統計不正には(1)2004年以降、統計が間違っていて2千万人の労災保険給付などが過少給付になっていた問題(2)統計不正の疑いのある問題、いわゆるアベノミクスが偽装ではないかという問題――の2つの問題点があると指摘した。

 そして後者については、国内外のエコノミストや内外のマスメディアが独自に試算した結果「去年の賃金統計はおかしい」「具体的に言うと上振れがかさ上げされている」という指摘が相次いでいるとし、統計不正の疑いのある問題について「去年の1月から経済財政諮問会議、つまり安倍総理が議長の会議が主導して、調査方法の検討を変更をしたのだから、安倍総理にも大きな責任がある」と安倍総理に責任の一端があるとの見方を示した。

 その後、西村清彦統計委員会委員長の「労働者全体の賃金水準は、本系列(新しい)データを重視し、景気指標として見る上で重要な、個々の労働者が実感する賃金の変化を見るときは、共通事業所(旧来のデータ)を重視する」という答弁を引き出すと、山井議員は「一昨年と昨年とで調査する会社を半分変えている。去年と一昨年の伸び率を比べる場合は、共通事業所の比較の数値を重視するのはあたり前の話だが、なぜかこの同じ事業所を比較した実態に近い実質賃金は、未公表だ」と政府の対応の不自然さを指摘。これらのデータについて公表を求めた。


 山井議員はまた、2週間前の安倍総理との質疑の中で「まるで私たちが統計をいじってアベノミクスを良くしようとしている(とでも言いたげだが)、そんなことできるはずないじゃないですか」と総理が答弁したことを取り上げ、「しかしこの間、明らかになったのは、この調査方法の変更が経済財政諮問会議主導で行われたことだった」と指摘。そして調査方法が変更された理由に関して、2015年10月の経済財政諮問会議で麻生大臣がサンプル抽出方法について改善方策を早急に検討してほしいと要請したからだと、昨年8月28日の統計委員会の報告で書かれていることに注目した。山井議員は「厚生労働省の改善検討会の議論をすっ飛ばして、安倍総理が議長となっている経済財政諮問会議が、こういう調査方法の変更を指示したではないか」とサンプル方法の変更があくまで政府主導ではなかったのか、とただした。

 これらの指摘や問いに対して安倍総理らは正面からは答えず、共通事業所を比較した実質賃金データがなぜ未公表のままなのかや、今後のデータ公表の見通しなどについては、最後まで答弁を聞くことはできなかった。


PDF「山井和則議員・2月18日予算委配布資料」山井和則議員2月18日予算委配布資料

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