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アパレル"ゾゾ離れ"でも経営が盤石なワケ

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■成長率はスローダウンする

ここまで急激な右肩上がりで成長してきた同社だが、今後も同じように成長するかというと、その勢いはスローダウンすると言わざるを得ない。中期経営目標では2021年3月期のゾゾタウン商品取扱高4,850億円を目標にしている。日本全体のファッション市場規模や、20~40代人口でのゾゾタウン普及率などから、今後、中長期的に成長性を持続するためには、これまでとは違う成長戦略・起爆剤がないと難しい。その候補となる戦略がPBゾゾ、ARIGATOサービスだったのだろう。

PBゾゾは、すべてダメになったというわけではない。オーダーメイドスーツなどのビジネスラインの見通しは、現状、厳しいが、カジュアルラインは相対的には順調と見る。想定していたほどの規模を売り上げるのは難しいだろうが、今後、データを活用し、ゾゾスーツでの計測不要、などの利便性強化で、挽回を図っている。

足元では、ブランド離脱の懸念、業績下方修正に加え、同社への信認も低下しており、株価下落が止まらない。一方、既存のゾゾタウン事業での、利益の塊のような高効率性は変わっておらず、株価水準の割高感はなくなってきた。今後、PBゾゾとARIGATOサービス導入による悪影響や懸念を軟着陸させ、ゾゾタウンの安定的な伸びの確認と同社への信認回復が、株価回復の条件と考える。

■前澤社長が世間を騒がせる理由

PBゾゾに代わる、次の一手は何か。現時点では分からないが、冒頭に説明したように前澤社長がいくら世間を騒がせても、それはゾゾの経営とは直接の関係はなく、あくまで個人での活動だ。前澤社長は「すべてはゾゾの事業のため」と説明している。世の中に提供する話題はすべてゾゾの知名度アップのためということだろう。

個人的な意見を付け加えるならば、前澤社長からの頻繁な話題提供やメディア出演が、ゾゾのイメージアップにつながっているかといえば、むしろ逆になっている面も否めない。一般論として、業績苦戦の下、本業と無関係な話題提供は、好意的には取られないだろう。ARIGATOサービス導入には、多くのテナント企業や投資家が、厳しい視線を注いでいる。こうした局面をどう打開するのか、前澤社長の次の一手に注目したい。

(JPモルガン証券 シニアアナリスト 村田 大郎 写真=AFP/時事通信フォト 構成=衣谷 康)

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