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ゆとり世代社員は小室圭さんにそっくりだ

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ゆとり世代は「ひとことで言えば小室圭くんタイプ」

ゆとり世代の特徴を凝縮しているのが、小・中学生期間のすべてをゆとり教育で過ごした「2018年新卒入社」の世代だ。


※写真はイメージです(写真=iStock.com/tomocam)

複数の大学でキャリア教育を行っているキャリアコンサルタントは「ひとことで言えば小室圭くんタイプ。人あたりがすごくよく、真面目で感じもよさそうだが、本当は何をどうしたいのかよくわからない世代」と指摘する。口数が少なく、素直で真面目であるが、嫌なことがとあっても我慢する傾向があるという。

「職場で嫌なことがあっても、(上司などに)おかしくないですかと批判的なことは言えないタイプが多い。それでいて溜め込むと破裂してしまいます。ただ、それも声を荒らげて怒るのではなく、少しでもむかつくと、上司や先輩の話を聞かなくなり、その存在を彼らの中で“消去”、つまり無視するようになります」

多くの企業の新入社員研修を手がける教育コンサルタントもこう語る。

「受け入れ側の会社では彼らが見えづらい、わかりづらいという印象を持つ方が多いです。たとえば新入社員向けの研修の最後に『何か質問がありますか』と聞いても誰も手を挙げない。『では終わります』といった後に、ザーッと質問しに集まる。いろんな疑問があっても皆の前で目立ちたくない。わからないことをわからないと言えず、意思伝達が弱いという特徴があります」

新幹線でいえば「こだま」ではなく「のぞみ」タイプ

こうしたゆとりの特徴は、上の世代から見れば理解に苦しむかもしれない。しかし、理解に苦しむのは自分たちと「同じ行動特性や価値観を持っている」と思っているからともいえる。彼らと自分たちとは違うのだと割り切ればコミュニケーションギャップを改善できるのだ。

最近になって彼らの言い分を理解できるようになった、と語るのは広告会社の人事部長だ。

「あるゆとり社員から、『上司がやるべきことを教えてくれない』という相談を受けました。『(上司の言動を見て)自然に覚えろ、と言うのですが意味がわかりません。上司がどのように教えるべきか、会社としてマニュアルを作り社員教育システムを改善すべきです』と要望されました。詳しく話を聞いていて、へんな理屈だとは思いましたが、彼らはそれで筋を通しているつもりなんです」

それ以来、この人事部長は管理職研修でゆとりを想定した指導方法を話すことにしたそうだ。その一つが新幹線の「のぞみ」と「こだま」の違いだ。

「こだまやひかりは停車駅が多いですが、のぞみは静岡を飛ばして名古屋までいく。ゆとりは『のぞみ型』です。こだまのように途中下車するのを嫌がり、大阪まで早く行きたがる。つまり、大阪に行くというゴールを設定してやることが重要なのです。しかし、世の中はそれほど甘くないし、紆余曲折しながらゴールにたどり着くのが普通です。ときには小田原や静岡に停まることも必要ですが、そのときに『どんな意味があるんですか』と聞いてきたときにちゃんと説明してあげることが大事だと強調しています」

生まれも育ちも文化も異なる「外国人」と思って接する

前出のキャリアコンサルタントは上司世代に、ゆとり対策をこうアドバイスする。

「部下が失敗しても批判的な言葉を決して言わないことです。そのうえで彼らの言い訳に対し『君は僕の意見を聞いていないよね』とか『そういう考え方もあるけど、こういう考え方もあるよね』というふうにお互いの意見や考えを絡ませる訓練をしたほうがよいと思います。また、部下と話が終わったら『すっきりしたね、今日はここまで、じゃ飲みに行こうか』と話題を変える。そうやって気持ちを切り替えるようにしてあげるほうがよいでしょう。飲みに付き合うかどうかは不明ですが……」

価値観や行動特性が異なるのはゆとり世代だけではない。男女、外国人の違いを受け入れるダイバーシティ(多様性)マネジメントが今重視されている。その視点に立ってゆとり世代と接することも必要ではないか。違いを違いとして認めることでコミュニケーションは円滑化する。

前出の教育コンサルタントもこう指摘する。

「この世代がいけないとか、変わっているということではなく、育った環境が違うことを認識すべきです。お互いがその違いを理解しない限り、育成するにしても絶対にうまくいきません」

若い社員は、生まれも育ちも文化も異なる「外国人」だと思えということなのだろう。

(ジャーナリスト 溝上 憲文 写真=iStock.com)

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