値下げ議論が「春商戦」に影響か
毎年2〜3月は、スマホ業界的には「春商戦」と言われ、1年間で最もスマホが売れる時期とされている。
春は進学や進級、就職など学生や新社会人にとって、スマホデビューするには最適な時期だ。各キャリアともそうした顧客を狙って「学割キャンペーン」を展開している。学生だけでなく、家族もまとめて契約すれば、さらにお得な施策を展開するキャリアもある。そのため、毎年、この時期のキャリアショップは家族づれで賑わっているのだ。
しかし、今年は店頭で異変が起きている。
あるキャリアショップ関係者は「今年は例年に比べて売り上げが落ちている。買い控えが起きているようだ」と愚痴をこぼす。なぜ、買い控えが起きているのか。
「お客さんはみんなNTTドコモが値下げをすると知っている。値下げ内容を見てから、機種変更しようか、他社に乗り換えようか判断するつもりのようだ」(キャリアショップ関係者)
NTTドコモでは2019年第1四半期に値下げの発表、実施をするとしている。同社、吉澤和弘社長は決算会見で「値下げの発表と実施は一緒のタイミングではない。第1四半期の前半で発表を行い、後半でスタートする」とコメントしている。

つまり、今年の4月上旬に発表が行われ、6月あたりに開始という線が濃厚だ。
実際、あるドコモショップ関係者は「4月、5月は暇になりそうだから、その2ヶ月のうちに休みを増やしておけという通達があった。一方で6月は休めそうもないから覚悟しておけということだった」とささやく。
おそらく、NTTドコモの値下げがスタートするタイミングで、料金プラン変更や機種変更、料金相談などでドコモショップが大混雑するという見立てなのだろう。それだけ、インパクトのある中身になる可能性が高いというわけだ。
ドコモショップだけでなく、KDDIやソフトバンクの社長も恐れるNTTドコモの値下げ。果たして、本当に2〜4割も料金が下がると期待していいのだろうか。