記事

尾崎豊の「盗んだバイクで走り出す」が今さら物議 「歌詞を文字通りにしか読めない人間多過ぎ」という指摘も

尾崎豊の「盗んだバイクで走り出す」が今さら物議
尾崎豊の「盗んだバイクで走り出す」が今さら物議

フィクションや表現物を楽しむ際、例えば主人公が盗みを働いていたからといって、自分も泥棒しようとは思わないものだ。しかし中には「こんな事を書く作者は悪い奴」と攻撃する人もいる。

はてな匿名ダイアリーに2月11日、「『盗んだバイクで走り出す』に熱狂していた若者」との投稿があり注目を集めた。

「盗んだバイクで走り出す」

「夜の校舎窓ガラス壊して回った」

という尾崎豊の曲の一部を抜粋し、今の子に言っても大半は見向きもしないだろうし、相次ぐバカッター行為と同じという仄めかしも付け加えた。

「私自身世代ではないので、たった数十年前、今の現役世代が若者だった頃に熱狂していたことに衝撃を受ける」

として、「主張するのは結構だけど、一線を超えたら終わりだ」などと批判的な自論を展開していた。(文:okei)

「尾崎ファンを冷ややかな目で見てた者も沢山いる」

尾崎豊が活躍していたのは1980年代から90年代初めにかけてになる。10代の葛藤や反抗心を描いた曲がヒットし、特に若者の支持を集めたことで知られる。実は筆者も10代後半にハマっていた時期があった。

抜粋された曲は、『15の夜』(1987年)と『卒業』(1985年)。確かにあれだけ見たら窃盗ダメでしょ、器物破損は犯罪よ、となるのはある意味当然ではある。

しかし当時を知る者として言わせてもらうと、尾崎はそれほどメジャーではなかった。もちろんファンは沢山いたけれど、そもそもテレビに出ないという売り方をされていたので、一部の若者が楽しむ和製ロックカルチャーの中にいたひとりだった。実際筆者も中学生の時は洋楽派だったので、この2曲のリリース当時のことは全く知らない。

はてなブックマークは500以上つき物議を醸していたが、

「尾崎、そんなに流行ったかなぁ」

「割と世代だが尾崎ファンを冷ややかな目で見てた者も沢山いることを忘れないで欲しい」

といった声も多い。不良御用達というより、「一部の気弱で自分の持ってる不安や不満、不信感をうまく発散できない子に響いただけ」という意見もある。「熱狂していた若者たち」と一括りにされては、違和感がある人も多いだろう。

若者の生き辛さを歌にする過程でそういう表現になった

一方で、当時ファンだったと見られる人たちから反論コメントも多数入っている。

「(好きだった理由は)別に盗んだバイクで走り回っていたからでも窓ガラスを壊して歩いていたからでもないよ。そういう行為に走りたくなる、その時代の若者の中にある何かを描いた歌ってだけ」

青スジ立てて怒る人はおらず、皆淡々としていた。「当時は管理教育がひどくて、反抗も強かったからなあ」と振り返る人も。楽曲自体は、単純にいい音楽なのだが、生き方にもがく人の姿を描いた歌詞が巧みなため、カリスマ的なキャラ付けが強くなってしまっていた。

影響の因果関係は不明なものの80年代は校舎の窓ガラスが割られる事件もあったが、ブクマコメントに

「詩を文字通りにしか読めない人間の多寡の問題もあるような」

とあったように、作品中に描いたことを作者が推奨していると思ってしまう、あるいは口実として利用する人は残念ながらいるものだ。しかし、彼の死後30年近く経ってもこうして話題にのぼるのだから、存在感の大きさは本当にたいしたものだ。

あわせて読みたい

「音楽」の記事一覧へ

トピックス

ランキング

  1. 1

    コロナが炙り出す質低い大人たち

    毒蝮三太夫

  2. 2

    ドラゴンボールが儲かり続ける訳

    fujipon

  3. 3

    元慰安婦団体なぜ内部分裂したか

    文春オンライン

  4. 4

    ブルーインパルス飛行批判に落胆

    かさこ

  5. 5

    報ステ視聴率危機? テレ朝に暗雲

    女性自身

  6. 6

    元自民議員 安倍政権長く続かず

    早川忠孝

  7. 7

    コロナ対策成功は事実 医師指摘

    中村ゆきつぐ

  8. 8

    上場企業レナウン倒産に業界激震

    大関暁夫

  9. 9

    コロナとN国で紅白歌合戦ピンチ

    渡邉裕二

  10. 10

    ひろゆき氏がテラハ問題に言及

    ABEMA TIMES

ランキング一覧

ログイン

ログインするアカウントをお選びください。
以下のいずれかのアカウントでBLOGOSにログインすることができます。

コメントを書き込むには FacebookID、TwitterID のいずれかで認証を行う必要があります。

※livedoorIDでログインした場合、ご利用できるのはフォロー機能、マイページ機能、支持するボタンのみとなります。