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インターネットを活用した選挙活動のこれから エレクションセキュリティをどう守るか



今年は統一地方選挙と参議院選挙が予定されています。私も自民党青年局長代理として、また、若者政策推進議員連盟事務局長として、幅広い世代が各々の環境に関わらず、できるだけ多くの国民に選挙活動に参画いただき、投票に行っていただくというミッションを背負っています。

日本の投票率は世界的に見ても残念ながら大変低く、2016年7月に選挙権が18歳に引き下げられた直後の参議院議員通常選挙では投票率54.70%、また、2017年10月の衆議院議員総選挙の投票率も53.68%と国政選挙ではいずれも50%台で停滞しています。県知事選挙に至っては30%を切る投票率のケースもあり、国民に関心を喚起するだけでなく、投票しやすい環境作りを国として進めて行かねばなりません。

そのためには、選挙活動および投票のハードルが低くなるよう、仕組みがわかりやすく、アクセスがしやすい必要があります。アクセスのし易さで言えば、テクノロジーがこれだけ進展した今、インターネット世代や実際に投票所に行くことが困難な方にとって、インターネット投票は早急に検討すべきテーマです。

仕組みのわかり易さにおいては、比較的参画し易いインターネットを使った選挙運動を、わかりやすくすることも検討すべきテーマです。

平成25年4月に国会で公職選挙法改正案が成立し、その年の衆議院選挙から施行されました。これにより従来は法律で禁止されていた、インターネットを使った選挙運動が可能になり、政党等及び候補者だけでなく、一般の有権者もインターネット上で選挙運動ができるようになりました。

しかしながら、そのガイドラインは平成25年当時に制定されたものなので、SNSの普及やセキュリティ技術の進展を活かしきれていない現状があります。

例えば、電子メールの取り扱いです。有権者である皆さんが投票の呼びかけなどの選挙運動を行う際に「電子メールを使うのは違法だけれど、SNSのメッセンジャー機能を使うことは合法」というルールがあります。現行ルールではSMTP方式と呼ばれるメールによる選挙活動は禁止されており、Gmail 等のウェブメールもこれに該当します。一方、FacebookやLINE、TwitterなどのSNSメッセンジャーは同方式でないため、「禁止の対象外」です。

一般有権者の皆さんのメールの使用が禁止されたのは、なりすましの危険性があることや、誹謗中傷対策が十分に取れていないこと、一般有権者が処罰されるリスクなどが理由とされていますが、SNSにも、なりすましの危険性があることに変わりありません。LINEの乗っ取りによるプリペイドカード詐取や、Facebookを使ったフィッシングサイトへの誘導などといった問題は、すでに顕在化しており、メールだけ特段リスクが高いとは言えません。

そして、メール利用を取り巻く懸念は、テクノロジーによりある程度解消できます。湯淺先生からは、送信ドメインの認証技術を使えば、なりすましかどうか判別ができると言及がありました。すでに金融機関で導入されていますので、選挙でも応用できそうですので、メールについても解禁しても良いのではと思います。

先日開催した超党派の若者政策推進議員連盟に専門家の湯浅教授を招いた勉強会では、欧米の場合、メール使用やネットの選挙広告に関して、日本より自由度は格段に高いのですが、アメリカ大統領選などで問題になったように、フェイクニュースや、SNSで得た個人情報を悪用したターゲッティング広告による「世論誘導」のリスクが焦点になっています。EUではすでにSNSプラットフォーマー側への規制を強める動きがあります。

湯淺教授によれば、サイバーセキュリティならぬ「エレクション・セキュリティ」をどう守るかが課題で、以下の3つの段階があるそうです。

第1段階

  • 有権者の民意形成への介入と世論誘導によって選挙結果に影響を与えようとする段階
  • 政党、候補者へのサイバー攻撃と情報の暴露
  • フェイクニュース、個人情報を利用したマイクロターゲティング

第2段階

  • 投票所を案内したり開票結果を公表したりする選挙管理期間のウェブサイトへの攻撃や選挙に関するニュースサイトへの攻撃等によって選挙に混乱をもたらそうとする段階

第3段階

  • 選挙管理機関へのサイバー攻撃や電子等表記へのサイバー攻撃等によって、有権者名簿や投票記録それ自体を改ざんする等、直接的に選挙結果を操作しようとする段階

メールの解禁ひとつで論議になっている日本のネット選挙の現状は、良くも悪くも欧米より「周回遅れ」になっているとも言えますが、ネットでの世論形成については日本でもフェイクニュースサイトの出現などが取りざたされており、対岸の火事ではありません。若者政策推進議連では、ネットによる政治参画が円滑になるよう、引き続き、問題点の研究や提言、そして各党への働きかけをしていきます。

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@kobayashifumiaki

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