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「ペットを飼うこと」の意外なメリット:認知症対策、子どもの健全な育成、病人・囚人にも…その有効性とは

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動物は私たちをより健康的で、幸せな人間にしてくれる。ペットを飼っている人なら、動物が与えてくれる大きな喜びや安らぎをよくご存知だろう。悩みがある時などは特に。ペットの多くは、大切な「家族の一員」とみなされている。

「動物の世話」というととかく人間に主体があるようだが、人と動物の結びつきというのは双方にとって建設的かつダイナミックな関係性が築かれる。そのために取る感情的・精神的・身体的な交わりは、動物と人間どちらもの健康と幸福に大きな意味を持つ。

© Pixabay

活動家として性的虐待の犠牲者や社会の片隅に追いやられた人たちの活動に関わっているホープ・フェルダウジアン医師(参考)は、エッセイ『なぜ今、動物の権利を求める社会運動が起きているのか – Why Justice for Animals Is the Social Movement of Our Time』の中で、「人間と非人間の権利共生」について鋭い洞察を示している。

特に印象的なのが、「動物は私たち人間と同じで、とても脆弱な生き物である。事実、人間の弱さの主たる部分は “私たちも動物である”という事実に集約される」という一節。これは非常に本質的なことを突いている。人間も動物も基本的な特徴は同じ、「生存する」という最も重要な部分において「似たもの同士」であるという事実を言っているのだから。

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彼女のエッセイは「人間 - 動物 - 環境」の関係性を活かすには、各分野間(人間、動物、環境)の連携が必須であることを確証している。と同時に、私たちの社会が、この関係性がもたらすメリットをおろそかにしていることを思い出させる。あらゆる場や手段にその関係性が活かされることを、そもそも期待すらしていないのではないだろうか。

次々に実証される「動物との絆」の医学的有効性

「人と動物の絆の大切さ」を示す研究が増えている。研究対象は、子どもの成長期、高齢者の介護、病を患っている人へのセラピー、精神疾患・身体への傷害・認知症・虐待やトラウマがある人々への支援、囚人の更生プログラムなどさまざまだ。

© photo-ac

予防医学の観点からも、動物と日々建設的な関係を育むことは、心臓血管系に効果がある。「人と動物の絆研究所(Human Animal Bond Research Institute)」(参考)が保管するさまざまな研究には、ペットが人々の健康にもたらす一連の効能が示されている。例えば、犬や猫などをペットとして飼うことで、人はよりアクティブになり、血圧が下がり、血管も強くなり、心臓病に罹るリスクが減る、等。ミネソタ大学が実施した調査では、猫を飼ったことのない人は心臓発作で亡くなるリスクが(猫を飼っている人より)40%高いとされている。

動物を世話し、建設的な交わりを持つことは、心の健康にもメリットがある。孤独感や無気力、自分なんて…と感じるいわゆる鬱症状が和らぎ、ストレスや不安を処理する上でも助けになるのだ。飼い主は「盟友」がそばにいると、たちまち穏やかな気持ちになれる。

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