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バーニーズ・ニューヨークも乗り出す大麻ビジネス - 土方細秩子 (ジャーナリスト)

昨年1月に娯楽用大麻を解禁したカリフォルニア州。昨年の1月から6月までの半年間でライセンスを持つ大麻業者の数は1272件から6421件へと大幅に増加し、大麻やその関連商品を扱う店は今後も増加が見込まれている。そこに大手セレクトショップとして知られるバーニーズ・ニューヨークが参戦するという。

(BruceStanfield/gettyimages)

バーニーズはロサンゼルス近郊のビバリーヒルズに店舗を構えているが、今年3月からその店舗の5階部分に「ハイエンドの大麻ライフスタイルコンセプトショップ」を開く予定である、と発表した。大手小売り店舗が大麻ビジネスに参入するのはこれが初めてとなる。

同社によるとコンセプトショップには大麻に関連するあらゆる製品、家庭用品から美容、宝飾品などが含まれ、この店のためだけにデザインされる高級品も含まれる、という。具体的な製品としてデザイナーズブランドのライター、大麻吸引具、灰皿などが挙げられた。また大麻をモチーフにしたビンテージアクセサリー、大麻の芳香を混ぜ込んだ香水、化粧品なども順次発表される予定だと言う。

またバーニーズは高級大麻販売業者として知られるベボエ社と専属契約を結び、同社の銀製の大麻吸引用キセルなども紹介する、としている。ベボエ社はバーニーズのショップ開店に合わせ、独自の高級大麻ブレンドなども開発し、ハイエンド顧客に向けた高額商品をそろえる方針だ。

大麻は現在米国で急速に自由化が進んでいるが、連邦政府としては合法と認めていない。そんな中でなぜバーニーズのような高級店がいち早く大麻ビジネスに乗り出すのか。そこにはやはり自由化への波と大麻の持つ大きなビジネスチャンスがある。

2022年には77億ドルの市場規模に

カリフォルニア州の大麻業者が作る商業組合によると、大麻ビジネスはカリフォルニア州で2022年には77億ドル規模に成長する、という。さらに2020年には先行して娯楽用大麻を自由化したコロラド州で18億ドル、ワシントン州で20億ドル、オレゴン州で10億ドルの市場規模が予想されており、全米ではゆうに100億ドルを超える規模となる。またカナダが米国に先立ち国中で娯楽用大麻を合法化したことで、米国からの大麻輸出も伸びているため、現在特にカリフォルニアでは大手企業による大麻農場の大規模経営化などが急速に進んでいる。

こうした背景の中、大麻は今後富裕層にも使用者が増える、という見込みのもと、バーニーズが積極的に乗り出すこととなった。バーニーズCEOダニエラ・ビタール氏は「バーニーズは常に時代の先端を行く文化、ライフスタイルを取り入れてきた。大麻もその例外ではない」というコメントを出し、大麻吸引だけではなくそれを巡る様々なライフスタイルを総合的に顧客に対し提供することが目的、と語っている。

バーニーズではビバリーヒルズのショップが成功すれば、他の娯楽用大麻が合法化されている州でも同様のショップ展開を考えている、という。これに追随して他の大手小売店が同様のサービスを開始する可能性もある。

ただしバーニーズの動きにより大麻吸引が「おしゃれ」で「高級感がある」もの、というイメージが生まれることに当然連邦政府は反発すると考えられる。大麻をモチーフとしたアクセサリー類についてはオンライン販売もされる予定、というからなおさらだ。大麻については成分を材料に配合したクッキーなどの菓子類も販売されており、それを子供が食べて体調不良になる、という問題も指摘されており、企業の姿勢が問われることにもなりそうだ。

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