- 2019年02月13日 09:05
インフルエンザ新薬「ゾフルーザ」に耐性ウイルス検出 もう使わない方がいいの?
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インフルエンザの治療薬として、新たに登場した「ゾフルーザ」。
「1回飲めば効く新薬」と評判になっていますが、最近になって、ゾフルーザに「耐性」を持つウイルスが相次いで検出されたと報道されています。
ゾフルーザ耐性、新たに3株、検出率は10.9%に 日経メディカル2019年2月5日
「2月1日時点で、バロキサビル マルボキシル(商品名ゾフルーザ)の耐性株が新たに3株、報告された。」
「累計では解析対象となったAH3亜型46株のうち5株から検出され、検出率は10.9%となった」
出典:日経メディカル2019年2月5日
耐性とは、要はゾフルーザが「効きにくい」ウイルスが生まれたということです。SNS上では、耐性ウイルスが検出されたことで「もう使わないほうが良い」という意見も出ているようですが、どうなのでしょうか?
これまでに分かっているデータから、新薬ゾフルーザとの向き合い方について考えます。
新薬「ゾフルーザ」これまでの薬と何が違うの?
ゾフルーザに関するこれまでの研究のデータは、医療関係者向けの「インタビューフォーム」という書類にまとめられています。
そこから、この薬の効果や特徴をまとめてみます。
まず気になるのは、その効果。
製薬企業が行った臨床試験によると、インフルエンザの症状が現れた人が発症から48時間以内にゾフルーザを使った場合、何もしなかった場合に比べ、およそ1日(26.5時間)早く、せきやのどの痛みなどの症状がなくなりました。

ではこの効果、これまで使われてきた治療薬と比べると高いのでしょうか?
2001年から国内で使われている「タミフル」と比較した試験の結果は…
症状がおさまるまでの期間はほとんど違いなし。つまり、「効果は変わらない」という結果でした。
じゃあ、何が新しいの?ということですが、ゾフルーザには大きく2つの特徴があるとされています。
ひとつは、飲むのが1回きりでいいということ。タミフルは1日2回、5日間飲み続ける必要があります。それと比べると、手軽で飲み忘れの心配がなくていい、ともいえるかもしれません。
そしてもうひとつは、ウイルスの感染力を早めに抑えられる可能性がある、ということです。
インフルエンザウイルスは、感染した人のせきやくしゃみに含まれるウイルスを介して別の人に感染が広がっていきます。当然、含まれるウイルスが多ければ多いほど感染を広げやすくなります。

この、どれだけ感染を広げてしまいやすいか?を調べた値を『ウイルス力価(りきか)』と言います。
臨床試験によると、ゾフルーザを使った場合、次の日には力価が大幅に減少しました。つまり感染力が抑えられたということです。
これは薬を使わなかった場合はもちろん、タミフル(オセルタミビル)を使った場合と比べても早いという結果でした。

まだ多くのデータが集まっているわけではないので推測の域を出ませんが、「家族や同居人など、どうしても接さざるを得ない人への感染を広げたくない人」にとっては、ゾフルーザは役に立つ可能性があるのかもしれません。



