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終わりなき「深夜に女が1人で外出」論争について思うこと かくいう私も、何度も夜道で怖い思いをしています - 吉川 ばんび

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「女が深夜に外を出歩くなんて、性犯罪に巻き込まれても文句が言えない」という男性のご意見を聞くと、女性である私としては「なんだとこの野郎」とつい食ってかかりそうになるんですが、これってかなり複雑な問題なんだろうなと最近思うようになりました。

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極端な意見が対立する構図

 ネットをうろうろしていると、これに対して「女が安心して外出できないのはすべて男のせいだ! 女性の権利が侵害されている!」という怒り狂った女性の意見が出て、さらに「じゃあ、もう一歩も外に出るなよ」みたいな論争をよく目の当たりにしますが、もうそれはまさしく阿鼻叫喚の地獄。私の脳内で鈴木雅之が「違う、そうじゃない」と小気味良いステップを踏み始める始末なのであります。


©iStock.com

 これって、どちらも間違いではないんですよね。ただ、極端な意見が対立してしまっているから議論が成立していないというだけで……。女性が1人で夜歩きをしていると狙われやすいという事実は確かにありますし、性被害などを恐れる女性からすると「男性がいなければそんな目に遭わずに済むのに」とついつい恨み節をこぼしてしまう気持ちも十分にわかります。

危害を加えてくる男性は「目」が普通じゃない

 かくいう私も、夜道で怖い思いをしたことがあります。いずれも1人で帰路についていたときのことでしたが、男性に後をつけられることが何度もあったんですよね。一番多かったパターンは、さっきすれ違ったはずの男性が、わざわざUターンをして私の後ろをついてくるというものです。

 何度かこういう経験をしていたせいか、私はそのうち危害を加えてくる男性とすれ違う瞬間に「あ、この人やばいかも」と気付く特殊能力が使えるようになりました。今までにそう思った男性は、ほぼ100%の確率で後をつけてくるか、しつこく声をかけてくるか、「あは、あは、待ってよぉ~~~」とか言いながら走って追いかけてきたので、多分気のせいや偶然ではないのだと思うのです。

 彼らは他の男性と何が違うのだろう、と考えてみたところ、どうやら「目」が普通の人のそれと明らかに違うんです。男性にはピンとこないかもしれないのですが、彼らは女性を見るとき、オスの顔をしていると言いますか、「狩り」の目になっていると言いますか、本能の部分(多分性欲の面で)をむき出しにしているような、女性からすると思わず「ゾワッ」としてしまう目をしているんですよね。

深夜の帰り道で黒いワンボックスカーが……

 そんな彼らと遭遇した中で一番怖かったのは、20歳くらいの頃、アルバイトで終電間際になってしまった帰り道に起こった出来事でした。

 駅から家までは徒歩で5~6分。街灯があるとは言えあたりは暗く、人通りがほとんどないので早歩きで家を目指していた私の後ろから、ゆっくりと黒いワンボックスカーが近づいてきました。車はそのまま私の横を通り過ぎ、私がいる場所の少し前で停車。「あっ」と思った瞬間、後部座席から体格のいい外国人男性が出てきて、ニヤニヤしながら「お姉さんどこ行くの~」と片言で話しかけながら、フラフラとこちらへ近づいて来ました。この一瞬の間に、過去に女性が拉致され、強姦された挙句に殺されたという悲惨なニュースの数々を思い出し、全身から血の気が引くのが分かりました。

 恐怖のあまり一瞬動けなくなってしまったのですが、続けて後部座席から2人目の外国人の男が降りてこようとしたのを見て「ここで逃げないと本当に死ぬかもしれない」と思い、彼らのいる方とは反対に向かって、力の限り走りました。外国人たちは途中まで追いかけてきましたが、明かりのついたコンビニに向かって走って行く私を見て、あきらめて車に乗り込みその場を去ったようです。彼らから無事逃げ切って店内に入ったとき、私の体は信じられないほど震えていて、手足を思ったように動かせませんでした。

 今までも、陰部をプラプラ露出しながらゆっくり付いてくるジジイや、デジカメで私の逃げる様子を撮影しながら小走りで追いかけてくる小デブなどには何度か遭遇してきた人生でしたが、生きていてこんなに命の危機を感じたことは、後にも先にもこのときだけだったように思えます。

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