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小4女児虐待死 児相に弁護士、という発想では問題は解決しない

 小4女児が死亡した事件では、何故、児相はこれを防げなかったのでしょうか。

この事件ではどうみても虐殺にしかみえなくなりました。虐待の痕でばれてしまうから学校にも行かせない、外出もさせないは虐待の典型的パターン。執拗に子の返還を児相に求めるのも同じ。支配した生命(子)を命を落とすまで虐待を執拗に継続するわけですから殺害(虐殺)したも同じ。

こうしたパターンは児相であれば想定していなければならないことです。何故、判断を誤ったのか。

こうした粘着質の親が「子を返せ」と騒ぎ立てた場合、「子の同意書がある!」とクレームをつけ、「裁判だ!」とほざく親に対して、児相や教育委員会はどのように対処すべきだったのかという問題です。

答えは簡単で、毅然とした対応をとり、突っ返す、さらに騒げば警察に臨場してもらう、裁判起こすというなら受けて立てばいい、です。

ところでこのような事態を前に、弁護士などを配置したらいいということが言われています。昨今の弁護士の過剰状態の解消につながる?? というのはどうでもいいのですが、本当に弁護士の配置が不可欠なのでしょうか。

クレーム対応のため、というわけではなく現場で判断できないから弁護士を配置ということもあるようなのですが、これって本末転倒のように思います。

そうして配置された弁護士は決裁権者ではなく、助言の域を超えないでしょうから現実には児相として決裁(決断)してもらわなければ困るし、今回の事件では判断に困るような内容ではなく、むしろ権限は整備されているのに、その権限を適正に行使しなかったということの問題です。

中には判断に困る案件もあるかもしれませんが、そのような場合に個別に助言を求めるということで足りますし、むしろ自らの経験と実績によって判断する方が行政庁として、弁護士に相談するよりも確かなものでなければならないはずです。

両者に共通しているのはこのような紛争解決によって得られた経験知識を元に判断するということであって弁護士だから優れているということはありません。弁護士の方が優れている場面があるとすれば、訴訟となった場合のリスク判断です。しかし、そもそも訴訟のリスクを怖がっていては守るべき命も守れない、この点こそ、一番、考えなければならない点です。


 ところで、弁護士にクレーム対応をさせるという利用方法はある種の外部委託としては有効な場合もあるでしょう。

とはいえ、この場合の弁護士の対応ははっきりしていて、相手に「懇切丁寧に説明してわかって頂く」という性質のものではなく、弁護士がクレーマーに対する防波堤になるという意味合いしかありません。一種の警告的意味合いです。弁護士を児相に予め配置しておく必要はありません。今回の事案ではむしろ警察の力こそ利用すべき事案でした。

そう考えても、結局、弁護士の配置が、昨今起きている児童虐待に対する対策というように言われることには非常に違和感があります。

弁護士配置のための予算を使うくらいなら、人員増と質の向上のための予算に使うべきでしょう。

研修は座学でやっていても大したことが身につくことはなく、事件に遭遇したときの感性が何よりも問われます。また重要なのは経験です。経験をもった者による現場での指導こそが何よりも重要です。

人事異動がこうしたシステムをぶち壊しているようにも思いますけれど。
何よりも現場のやる気を失わせるような、事なかれ主義は今すぐにでも対処してください。

児童の虐待死 公務員の事なかれ主義が招く不幸 クレーマーが大暴れするのは担当者の責任ではない

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