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マクロン大統領は左翼なのか右翼なのか:フランス反政府デモはいつまで続く

 毎週末に繰り返されるフランスの反政府デモは、一向に終息する兆しが見えない。今週末で、もう13週目になり今週は2,100人と次第に参加者は減っているが、観光客が減るなど、大きな経済的損失となっている。

 デモ対策として、マクロン大統領は、最低賃金の引き上げなど、低所得者対策を打ち出したが、これは財政赤字を増やすことになる。

 EUは、加盟国が財政赤字をGDPの3%以内にするという厳しい財政規律を求めており、フランスがこれに抵触することにもなりかねない。

問題は、マクロン政策の方向が不透明なことがある。彼は、前任者のオランド大統領の社会党政権の下で経産大臣を勤め、雇用確保のためにルノーと日産の統合を画策し、ゴーン会長と対立した経緯がある。これは左翼の政策だ。

 そもそもマクロンは、銀行の経営に辣腕を振るったということで、オランド大統領に抜擢されたのである。その意味では、彼は財界寄りの右翼である。

 この左と右の両方の顔を持っているので、マクロン大統領の全体像がよく分からないのである。

 2017年5月の大統領選挙では、極右ルペン候補との決選投票で、国民は、ルペンを勝たせないためにマクロンに投票した。

 国民にしてみれば、若い超エリートの大統領を選んだものの、政策の中身については未知のままだったと言ってもよい。しかも、マクロン大統領は、自らの政党を組織し、国民議会選挙で大勝したため、議会から掣肘を受けることなく、自由にフランス社会の改革に乗り出していくことができた。

 マクロンが標的にしたのは、規制だらけの官尊民卑、競争力に欠けるフランス企業、怠け者の国民である。そこには、フランス企業の生産性を上げないと国際競争に敗れるという危機感があり、それが労働者を甘やかさない構造改革路線となったのである。これは右の政策であり、貧富の格差は拡大する。

 そこで、先述したように、マクロンは雇用の確保という左翼政策も展開する。ルノーと日産の統合に熱心なのも、フランスに日産の工場を作り、失業者を減らすためである。左翼マクロンは、今後、ますます日産に厳しく対応していくであろう。

 そして、マクロン政策は左右に揺れて決め手を欠いたままであり、反政府デモは、このままずるずると5月の欧州議会選挙まで続くかもしれない。

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