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- 2019年02月07日 09:24
小4女児の書いた文書の真偽を本人に確認? 全く意味がないだけでなく発想がずれている
小4女児が実の父親に虐殺された事件では、児相と教育委員会の対応の際に2つの同意書が問題になっています。
教育委員会では、学校が行ったアンケートについて父親が娘の同意書を持参し、母親がその同意書は娘が書いたと言って、アンケートを見せるよう要求した件です。
もう1つは、一時保護した児相に対して、父親の実父のところにいる娘に対してアンケートは虚偽だったと記載させ、娘を返すよう要求した件です。
児相は、その同意が虚偽だと思いながら、返す決定をしてしまうというおまけつきです。
ここでの問題は、その同意書をどのように評価するかです。児相や教育員会への批判の中に少なからず、娘本人にその同意書の真偽を確認しないのかというものがあるのには驚きました。
普通、委任状、同意書であればその人が作成したということが明らかであれば、それに従った処理がなされます。そのため同意したのかどうかを直接、本人に確認することもありますし、その場合は、「~年~月~日付で同意書がありますが、あなたの作成で間違いありませんか。」という感じです。あるいは実印と印鑑証明を添付してもらうという方法です。
いずれにせよ、対象となるのは未成年ではなく、自らの判断で行動できることを前提とした大人です。

なので、子ども相手に、例えば「この同意書はあなたが書いたの?」と聞くことは意味がありません。「はい」と答えたら、作成名義の真偽が確認できたということになりますが、問題は実際に虐待されているかどうかなのですから、全く意味がありません。
本人に確認というのは、「書かされたの?」ということを聞けとい趣旨なのかもしれませんが、そのことにも意味はありません。「いいえ、自分の意思で書きました。」と答えたらどうするの?
アンケートの開示に同意書があったからが理由にならないのは当然のことで、同意したかどうかを確認しないのかという批判自体がナンセンス。仮に真意から開示していいと小4女児が言っても開示してはならないものです。
虐待はない、児相が来るのをやめてくれという書面についてもそれ自体、児相担当者が嘘くさいと感じたとおりで、なおさら虐待があったと推認させるものです。必要なのは虐待の有無であって、そのための調査、確認です。文書についての真偽ではありません。
とかく役所は、一筆(文書)が大好きですが(免責のための書類として金科玉条のごとく扱う)、 調査能力の劣化なのでしょうか。
教育委員会では、学校が行ったアンケートについて父親が娘の同意書を持参し、母親がその同意書は娘が書いたと言って、アンケートを見せるよう要求した件です。
もう1つは、一時保護した児相に対して、父親の実父のところにいる娘に対してアンケートは虚偽だったと記載させ、娘を返すよう要求した件です。
児相は、その同意が虚偽だと思いながら、返す決定をしてしまうというおまけつきです。
ここでの問題は、その同意書をどのように評価するかです。児相や教育員会への批判の中に少なからず、娘本人にその同意書の真偽を確認しないのかというものがあるのには驚きました。
「女児のSOS、筒抜け 野田市教委「父親の威圧的態度に萎縮」」(東京新聞2019年2月1日)娘に何をどうやって確認するんですか。
「●●容疑者らは三日後、「アンケートを両親に見せていい」との内容を心愛さんが手書きで記したとする同意書を市教委に示し、改めて開示を要求。「娘が書いた」との母親の説明を信じ、心愛さんに直接確認しないまま、市教委指導課の矢部雅彦課長らがコピーを渡した。」
「10歳少女死亡で新事実 専門家の養成が必要」(小宮山洋子氏)
「児童相談所は、●●容疑者が内容を指示して心愛さんに書かせたものでしたが、心愛さんに自らの意思で書いたのかを確認しないまま、2日後に親族宅から自宅に戻すことを決定しました。」
普通、委任状、同意書であればその人が作成したということが明らかであれば、それに従った処理がなされます。そのため同意したのかどうかを直接、本人に確認することもありますし、その場合は、「~年~月~日付で同意書がありますが、あなたの作成で間違いありませんか。」という感じです。あるいは実印と印鑑証明を添付してもらうという方法です。
いずれにせよ、対象となるのは未成年ではなく、自らの判断で行動できることを前提とした大人です。

なので、子ども相手に、例えば「この同意書はあなたが書いたの?」と聞くことは意味がありません。「はい」と答えたら、作成名義の真偽が確認できたということになりますが、問題は実際に虐待されているかどうかなのですから、全く意味がありません。
本人に確認というのは、「書かされたの?」ということを聞けとい趣旨なのかもしれませんが、そのことにも意味はありません。「いいえ、自分の意思で書きました。」と答えたらどうするの?
アンケートの開示に同意書があったからが理由にならないのは当然のことで、同意したかどうかを確認しないのかという批判自体がナンセンス。仮に真意から開示していいと小4女児が言っても開示してはならないものです。
虐待はない、児相が来るのをやめてくれという書面についてもそれ自体、児相担当者が嘘くさいと感じたとおりで、なおさら虐待があったと推認させるものです。必要なのは虐待の有無であって、そのための調査、確認です。文書についての真偽ではありません。
とかく役所は、一筆(文書)が大好きですが(免責のための書類として金科玉条のごとく扱う)、 調査能力の劣化なのでしょうか。