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【環境政策編③】〇〇部長、地方創生の現場からSDGsを見る(〇〇に入るものは?)

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日本における自治体レベルのSDGs

さて、話をSDGsに戻します。先程、SDGsというコトバは日本ではまだ浸透していないと書きました。

ただし、コトバはさておき、すでに取り組みを始めている地方自治体が存在します。環境面での取り組みを見ていきます。

(1)神奈川県・鎌倉市

例えば、亀岡市に先立つ2018年9月4日、神奈川県は、知事名で「かながわプラごみゼロ宣言」を発表しています。

かながわプラごみゼロ宣言

海洋汚染が今、世界規模で大きな社会問題となっています。また、プラスチックごみが小さく砕けてできたマイクロプラスチックが、世界中の海で確認されています。こうしたことから、世界中に展開している飲食店でプラスチック製ストローを廃止する動きが広まっています。そんな状況の中、鎌倉市由比ガ浜でシロナガスクジラの赤ちゃんが打ち上げられ、胃の中からプラスチックごみが発見されました。

SDGs未来都市である神奈川県は、これを「クジラからのメッセージ」として受け止め、深刻化する海洋汚染、特にマイクロプラスチック問題から、SDGs推進に取り組みます。プラスチック製ストローやレジ袋の利用廃止・回収などの取組を神奈川から広げていくことで、SDGs達成に向け、2030 年までのできるだけ早期に捨てられるプラごみゼロを目指します。

http://www.pref.kanagawa.jp/docs/p3k/sdgs/index.html

メディアでも話題になった、鎌倉市由比ガ浜に漂着したクジラの赤ちゃんの胃袋から、大量のプラごみが見つかったという事件。

これを「クジラからのメッセージ」と受け止め、SDGsの推進に向けて取り組みを進めています。その中で、ダンスPVまで作成しています。

↓踊っているみんなの目がマジです↓

クジラからのメッセージ~めざそうプラごみゼロ!~

https://www.youtube.com/watch?v=jFpfP9rmK74&fbclid=IwAR3C59dZyrRXJOivoDZ8Bv3AY4p6GKTeXZ8xA70Yflh92O9qnTDrXemxEBs

また、同じ神奈川県で、鎌倉市は2018年10月1日に「かまくらプラごみゼロ宣言」を発表。


その取り組みの一つとして、市役所の自販機の入札要件にマイカップ式自販機、ペットボトルやプラストローの飲料を排除したもの、の2つを公募するなどしています。

(2)大阪府・大阪市

2019年6月のG20大阪サミットや2025年大阪・関西万博を控え、活況に沸く大阪。

その中で、SDGs先進都市を目指し、大阪府と大阪市では「おおさかプラスチックごみゼロ宣言」を、つい先週の1月28日に発表しています。

大阪府と大阪市は28日、6月に同市で開かれる主要20カ国・地域(G20)首脳会議や2025年大阪・関西万博が控えていることから、府市庁舎や関連施設での使い捨てプラスチックの使用削減を決めた。「おおさかプラスチックごみゼロ宣言」を掲げ、河川や海洋汚染の防止に率先して取り組む。

 大阪湾の海洋生物を傷つける5ミリ以下のプラごみの実態調査や、エコバッグ持参運動などでプラごみゼロを目指す。28日の宣言式で、松井一郎知事は「プラごみを放っておくと生態系に大きな悪影響を及ぼす。万博では持続可能な開発社会を実現する目標があり、府民、市民の理解を得てプラごみの削減につなげたい」と述べた。(2019年1月28日毎日新聞)

https://mainichi.jp/articles/20190128/k00/00m/040/271000c

(3)徳島県上勝町

ゴミを出さない社会(ゼロ・ウェイスト)を掲げ、都会人の想像を超える細かいゴミの分別を実行している徳島県上勝町。

ここでは、資源ごみを持ち込み・分別する「ごみステーション」を併設したラーニングセンター、ホテル、ラボ、体験案内所からなる複合施設が2020年にオープンします。http://www.sustainablebrands.jp/sp/community/column/detail/1191346_2562.html

上勝町は、世界的に注目されており、海外からの視察が相次いでいる注目の自治体です。「葉っぱビジネス」でも有名です。

(4)富山県・山梨県

さらに、「レジ袋の無料配布の廃止」を全国に先駆けて、2008年から県下全域で実施している富山県や山梨県。

富山県では、スーパーやクリーニング店のほか、ドラッグストア・ホームセンターも参加し、500店舗を超える取り組みになっています。

新聞折り込みによるチラシの全戸配布や説明会の開催などを経て、08年4月にレジ袋無料配布廃止運動がスタート。市町村レベルでの取り組みはあったが、県単位では富山県が全国初だったという。スーパーとクリーニング店28社208店舗で始まった取り組みは18年10月時点で53社524店舗に拡大。ドラッグストアやホームセンターにも広がっている。

県は「利用者側の意識を変えることにも取り組んでいきたい」としており、折り畳み式の携帯用マイバッグを配布するなどの「いつでも、どこでもマイバッグ運動」も展開。無料配布廃止の開始前は10~20%程度と見られていたマイバッグの持参率は配布廃止店舗に限ると95%まで上昇した。(2018年12月4日日本経済新聞)

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO38481770T01C18A2LB0000/

また、山梨県のサッカースタジアムでは、2004年から飲食店の紙コップを廃止し、洗って再利用できるリユースカップを導入(デポジット制)。

京都サンガと同じJ2リーグのヴァンフォーレ甲府。そのホームである山梨中銀スタジアムでの「エコスタジアムプロジェクト」という取り組みです。

現在では、コップだけでなく、皿やどんぶりなど11種類の食器にまで拡大しており、亀岡市に建設中の京都スタジアムにとって参考になる事例かと思います。

他にも、「山梨マイクロプラスチック削減プロジェクト」、通称「Yama・P」も昨年7月からスタート(2018年8月14日朝日新聞)。

https://digital.asahi.com/articles/ASL825JQTL82UZOB018.html

ネーミングがイケメンでいいなぁと思うところです。「海のない山梨県から海ごみの削減を目指す」としており、「保津川から海ごみをなくす」取り組みを進める亀岡市と同志と言えます。

このように、国に先駆けて取り組みを進めている自治体も数多くあります。広い世界を眺めてみれば、ここまでできるのか、と思うものも沢山あります。

「自分たちが何をどこまで実現したいのか」という志は高くもちつつ、関係者と一緒に現実的な手段をさがし、消費者の行動変容を促す。非常にやりがいのある政策分野だと思います。

ご紹介した地域と肩を並べられるよう、亀岡市の取り組みを発信していきたいと思います。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。52歩目!


亀岡市役所 地方創生担当部長 

仲山徳音(なかやま なるね)

E-mail: nakayama88@city.kameoka.lg.jp

Phone: (0771) 25-5006

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