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丸抱えの終身雇用制度は終わり。「会社」の枠組みをやわらかくして、産業を活性化させていくことが重要 - 「賢人論。」第81回和田洋一氏(前編)

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和田洋一氏は野村證券を経て2003年に株式会社スクウェア・エニックスの代表取締役社長に就任、現在は株式会社メタップスの取締役や関連会社であるメタップスペイメントの代表取締役社長を務める。そんな和田氏の賢人論。前編では「お金の考え方」を中心に、100歳を生きる時代のあれこれについてお話しいただいた。

取材・文/青山敬子 撮影/公家勇人

みんなが頼りにする予定だった年金は構造的な「困難」を抱えています

みんなの介護 「100歳時代」を生きていくためには、やはりお金のことが気になります。

和田 老後の備えとしてまず思い浮かぶのは、年金ですよね。

でも、年金という制度は構造的に困難なところがあり、「あまり頼れないな」というのが私の実感です。

みんなの介護 たしかに年金制度は複雑で、社会の変化に対して迅速には対応できていない印象があります。

和田 そうですよね。現在80歳以上の方が現役で働いていた1970年代頃の年金制度は「終身雇用と年功序列」が前提でしたから。いわゆる「三階建て」というやつですね。

「一階」が国民年金、「二階」が厚生年金、「三階」が企業年金です。三階の企業年金には2種類あって、一階、二階と同じ厚労省管轄の厚生年金基金と、すでに廃止となった国税主幹の「税制適格退職年金」です。

本来の年金の経済的な働きは、インフレヘッジと所得再分配ですが、日本の年金制度は後者に重点があります。

みんなの介護 現役世代の保険料を引退した世代に給付として移転するという流れですね。

和田 それが高齢化によって破綻します。また、資金運用は主として財政投融資であり、運用益が金利というアップサイドがないものでしかないので、経済成長を運用益に反映できなかった。つまりインフレヘッジにならなかったということですね。「こりゃまずい」ということで、年金資金の一部で株式運用を始めたのです。

そもそも所得再分配に重点があって、自分が今払っている保険料が貯蓄代わりになってくれない。また、そもそも運用成績が構造上たいしたことない。

以上から、いっそのこと自分で選択できる制度を導入すべきとの議論にもなり、米国の私的年金のシステムである「401k」が輸入されました。

みんなの介護 現在はこうした私的年金も選択肢のひとつですが、リスクもありますよね。

和田 そうですね。私自身も、大学を出て就職した会社から外務省への転籍を命じられて、「いったん会社を退職する」という経験をしました。この時に退職金ももらっています。

ところが、一度辞めてしまうと、従来の勤続年数に比例して支給額が増える(年功型の)企業年金や退職金は減らされてしまいます。

当時の人事担当者もわかっていなかったのですが、私はこの時点でもうすでに年金を諦めていました(笑)。

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