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麻生発言は「少子高齢化問題」よりも重要なのか?

■「少子高齢化問題」が置いてきぼりの麻生批判

 自民党の麻生氏が講演の場で次のような発言をしたということで、またまた騒ぎになっている。

年寄りが悪いという変な野郎がいっぱいいるけど、間違っていますよ。子どもを産まなかった方が問題なんだから

 麻生氏は既に釈明(謝罪)を済まされたそうだが、この発言のどこが問題なのだろうか?

 現代の日本において、政治家達は与党・野党を問わず、「少子高齢化は深刻な問題だ」と言い続けてきた。これはマスコミも同様で、「少子高齢化問題は日本の最も重要な社会問題だ」と口角泡を飛ばして口が酸っぱくなるほどに宣ってきたはずだ。

 本当にそう思うのであれば、「子どもを大勢産むこと」と「子どもを産まないこと」のどちらが問題なのかと問われれば、当然、後者の「子どもを産まないこと」でなければ筋が通らないことになる。良いか悪いかはともかくとして、それを認めずして、少子高齢化問題に取り組むなど笑止千万であり有り得ない話だからだ。

■「少子高齢化」よりも「言葉狩り社会」の是正を

 それに今回の麻生氏の発言は単なる比較論である。「子どもを産まないことが悪い」と批判しているのではなく、単に「子どもを産まなかった方が問題だ」と言っているに過ぎない。

 麻生氏の言葉足らずを補うと以下のようになるだろうか。

 「少子高齢化問題というのは、昔、子どもを大勢産んだ現在の高齢者達よりも、子どもをあまり産まなくなった現代の若年者達の問題だ

 要するに、「少子高齢化問題を解決できるのは、過去の高齢者ではなく、現在の若年者でしかない」ということなのだろう。

 子どもを産むか産まないかは個人の自由だ。しかし、少子高齢化が悪いことだと喧伝し、その解決策を模索している側の人間達が、「子どもを産むこと」と「子どもを産まないこと」を天秤にかけて、「子どもを産まないこと」を問題視しようとせず、恰も、子どもを産むことが悪いことであるかのように宣う姿勢は矛盾している。

 麻生氏が何を言ったかよりも、こんな些細な発言(言葉の綾)を問題視し、本丸の「少子高齢化問題」が置き去りになっていることの方がよっぽど問題だと言える。

 「少子高齢化問題」を本当に解決したくば、先に糾されるべきは、子どもを産まないことではなく、むしろ現代の「言葉狩り(ポリコレ)社会」の是正の方が重要かもしれない。

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