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なぜ、政府はキャッシュレスをゴリ押しするのか

なぜ、政府はキャッシュレスをゴリ押しするのか

首相、キャッシュレス決済「ちょっと緊張したけど簡単」:朝日新聞デジタル

安倍晋三首相(発言録)
 (商店街の鮮魚店、生花店で電子マネーやQRコードを使ったキャッシュレス決済を体験した後に)初めてだったので、ちょっと緊張したけど、本当に簡単に買えました。10月からはいよいよ(消費増税対策として)5ポイントのポイント(還元)制がスタートします。この機会にキャッシュレスをしっかり生かして、外国人の観光客4千万人に向けて、みなさん頑張ってもらいたいと思います。(2日、東京都品川区の戸越銀座)

https://www.asahi.com/articles/ASM225CN5M22UTFK001.html

くだらないサル芝居を見ている気分ですが、なぜ、これほど消費税にかこつけてキャッシュレスを推進したがるのか?
その答えかもね、という話を見つけました。

同時に、金融機関の所有する日本の国債の多くは、国民や企業が金融機関に預けたお金をもとに購入されているのですから、国債のマイナス金利化とは、国民の側から見れば、金融資産を少しずつ削り取られていくことを意味します。

つまり、マイナス金利とは、実質的に資産課税に等しいのです。憲法に定められている通り、本来、国家の徴税率を決めるのは国会であり、執行するのが行政ですが、国会での議決を経ずに徴税権を日銀が手にしたとも言えます。(略)

(前略)現に、元イングランド銀行の金融政策委員のW.ブイターは「マイナス金利政策が長期にわたって続けば、マイナス預金金利のタブーはいずれ弱まり、最終的には消える」と考えており、「いずれは金利の下限を完全に取り払うことが望ましい」と述べています。

ブイターは「下限をなくす最も簡単な方法は、現金を廃止して、電子マネーすなわちデジタルマネーに切り替えることである」と主張し、「その時、マイナス金利とキャッシュレス社会のすばらしい新世界が到来する」とまで断言します。

まさに、これは中央銀行が徴税権をなし崩し敵に手に入れることであり、民主主義の破壊にほかなりません。

(上下ともに「閉じてゆく帝国と逆説の21世紀経済」水野和夫 (集英社新書)P82-83 より引用)」水野和夫 (集英社新書)P82-83 より引用)


閉じてゆく帝国と逆説の21世紀経済 (集英社新書)

ちょっと説明すると、マイナス金利となると、資産を現金で退蔵(タンス預金)する人が増えてしまう。電子マネー(キャッシュレス)であれば、そのそれぞれの電子マネーにマイナス金利を適用(減価)させることが可能なので、マイナス金利を推し進めるには電子マネー(キャッシュレス)を推し進めろというわけです。

これ、原理的にはかつて説明したシルビオ・ゲゼルの“価値が減っていく貨幣”と同じ。それを電子マネーなら容易に逃れることなくできる、という話。

シルビオ・ゲゼル
https://dr-seton.hatenablog.com/entry/20081007/1223371026

経済学に興味も知識もない私が定額給付金と政府発行紙幣についてアイデアを述べるよ
https://dr-seton.hatenablog.com/entry/20090305/1236259097

リフレ政策もそうなんだけど、再分配政策無しに金融政策のみで景気回復など出来なだろう。それなしだと、さらに困窮する人たちが出てしまう。

安倍政権にはそうした配慮は期待できないよねぇ。
では。

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