- 2019年02月02日 15:46
ファミマが子ども食堂をやることにどうも「もにょる」のはなぜか
2/2「ファミマ子ども食堂」に感じる「ナマあたたかさ」
さて、ここまで来て、ようやくファミマの「子ども食堂」に戻れる。
「ファミマこども食堂」では、地域のこどもと保護者を対象に、参加者みんなで一緒に楽しく食事をするほか、ファミリーマート店舗のバックヤード探検やレジ打ちなどの体験イベントを通じて、ファミリーマートに関するご理解を深めていただく取り組みもあわせて実施します
http://www.family.co.jp/company/news_releases/2019/20190201_99.html
これが「子ども食堂」かなあ…と微妙な気持ちになる。
そして、
参加料金:こども(小学生以下)100円、 保護者(中学生以上)400円
プログラム:オリエンテーション/みんなとお食事(約40分)
ファミマの客単価は640円ほどだそうだから、まあ、保護者2人と子ども1人くれば余計な在庫商品を出すことで、十分埋め合わせられる。仮に母親と子ども1人でも500円だ。ファミマの宣伝にもなるし、帰りに何か買って言ってくれれば御の字である。
いや……たとえ動機が「儲け」であっても、そういう利潤の刺激も生かして社会貢献する動機になるなら、それこそがソーシャルビジネスではないか。あまり目くじらをたてるのではなく、こういう取り組みをむしろ褒めて伸ばすべきではないか?
しかし、40分で食事して、それでファミマのレジ打ちやバックヤード探検をしてどうなるんだ、ただのファミマのバイト予備軍を作るだけじゃん……
などと頭の中でいろいろな思いが交錯する。
そういう意味でこの記事は「もにょる」のである。「ナマあたたかい」というか。
本当の貧困対策につなげるために
しかし、やはりこういう取り組みも含めて、社会の機運醸成には役立っている。まあ、「がんばれ」とは言っておこう。
問題は、大西の言うように、それを本当の貧困対策につなげられるかどうかだ。
福岡市の高島市政は典型的であるが、市独自の「子どもの貧困対策」といえばこうした子ども食堂支援か、学習支援が柱である。後者は「勉強してそこから脱出しろ」と言うことであるが、学習支援による貧困対策は常々専門家から、疑問が寄せられている。
子どもの貧困対策法も、子どもの貧困対策に関する大綱も、学校や教育が中心です。……やはり経済困窮にある子どもたちに支援をといっても、教育の問題、たとえば多くの子どもが進学準備のために塾に言っているもとで、塾に行けない子がいるといったことが矛盾の中心という議論がなされていることが多いと思います。それはとても大事な議論ではあるのですが、一歩間違えると危険でもあるのです。……この議論は、いわゆる子どもの自己責任論に陥りかねない危険性があるのです。……教育はある意味見返りを求める。つまり、その子が何かの成果を出さなければいけないからです。実際に、おこなっている人にはそんなつもりがなくても、たとえば、学習塾の代わりに無料塾に行くと、とりあえず高校入試に合格することを成果として出す、そのことによって来年もまた支援を続けましょうとなるようなことがあるのです。(山野良一・名寄市立大学教授、「教育偏重の子どもの貧困対策でいいのか」/「前衛」2017年8月号)
ぼくも無料塾のボランティアに関わってきた身として耳の痛い話ではある。
根本的に貧困をなくしていく取り組みとしては、社会保障制度充実になるが、とりわけ自治体の施策としては、当面の直接給付が必要である。
例えばシングルマザーの家庭への直接の給付や、家賃補助などが有効だ。
そういう議論に家事が切れるかどうかが大切だと思う。
ファミマがそういう一助になってくれれば……とキレイに結びたいが、そうはならんのではないかなあとやはり「もにょる」のである。



