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ベーシック・インカムは必要なのか?必要だとすれば、なぜ。そして何に配慮が必要か。

多くの政策や法案について、「与党は賛成だが野党は反対」「▽▽法に反対の人は○○法にも反対」ということが多い。

しかし、「ベーシック・インカム」については党や政治的志向・興味範囲を問わず、様々な人が「賛成・反対・慎重論」を唱えている。「ベーシック・インカム」とはどのようなもので、それぞれの主張はどのようなものなのか。

(c)photo-ac

ベーシック・インカム論が出てきた背景

無条件にすべての人に給付されることから、生活に困っていない・政治に関心の薄い層には「働いてなくてももらえるボーナス?」くらいに捉えられることもあるベーシック・インカム。この考えが世に出てきた背景には、下記のようなものがある。

1.資本主義の限界

資本家、強者には社会の仕組みとして努力が報われやすかった資本主義の社会。

しかし今後、高齢化、少子化、さらにAI化・ロボット化が進むことにより、「仕事ができる人」、および「仕事そのもの」が減る(※)。すると、「働き口」がない人にとっては収入が減り、「商品」を買うこともできなくなり、それが「資本家の行う事業で生み出される商品・サービスを買う力がある人」の減少にもつながる。

また、「働き口」がなく収入のない人からの税収は減る。人口減に加えて、一人あたりの税収が減っていくと、税金で提供してきたサービスの質は低下する。


※厚生労働省の資料「AIと共存する未来 ~AI時代の人材」より。人工知能やロボットによって、日本では最大49%の仕事がなくなる可能性があると指摘している。

2.格差の進行

資本主義社会では、数少ない富裕層がお金を使ったところで、貧困層にはお金が流れていくわけもなく強大な資本家の資本はより大きくなり、格差は広がっていく(※)。 一部富裕層による寄付は行われているものの、それにより貧困層にまんべんなく再配分されているとは言いがたい。

※特定非営利活動法人 オックスファム・ジャパンによると、2017年、世界で新たに生み出された富の82%を世界の最も豊かな1%の人たちが手にする一方で、世界の下位37億人が手にした富の割合はその1%未満である。

「とことん語ろうベーシック・インカム!~AI時代の仕事創造の土台になるか?~」のレポート

2月1日発売の『ビッグイシュー日本版』352号では、上記の背景から生まれた「ベーシック・インカム」について特集。

12月に経済学者の小沢修司さん、ジャーナリストで和光大教授の竹信三恵子さん、経営コンサルタントの波頭亮さん、特定非営利活動法人ほっとプラス代表理事の藤田孝典さんが登壇したイベント「とことん語ろうベーシック・インカム!~AI時代の仕事創造の土台になるか?~」の様子をレポートしながら、それぞれがベーシック・インカムについて思うところを語る。

「ベーシック・インカムがあるからこそ、女性が家事や介護の仕事に縛られてしまうのでは?」「ベーシック・インカムの前に家賃補助や職業訓練があるべきでは」などの意見もあり、賛成派にも反対派にも、また「よくわからない」という人にもぜひ読んでいただきたい。

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