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「神の手」再登場

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 こういうふうに言うと、「大幅な金融緩和は続くのでこれで間違いない」と言う方もおられるのでしょうね。ただ、こんな金融緩和がもうそんなに長くは続けられないというのは誰もが分かっている事です。そして、その後辛く厳しい「出口」が待っている事も。これを見ていると、「自分の政権の間(2021年まで)はこの国債爆買い政策を続ける。しかし、それは自分の政権後は続けられない政策である。」という無責任なメッセージを見て取ります。

 しかも、これだけ経済成長しているのに長期金利が低く抑えられるという状況があり得るとするなら、それは実質的な「預金課税」であるという事は付言しておきます。消費税に反対しておられる方は、この試算から読み取れる「(今でもある程度進んでいる)預金課税」にも怒った方がいいでしょう。気が付かない内に、結構課税されているようなものですから。

 いずれにせよ、このような形でどんどん「成長率は高く、金利は低く」見積もる手法が横行していっています。既に上記でもある程度示唆しましたが理由は簡単なのです。そうしないと国の借金の対GDP比が試算上でも抑え込めないのです。プライマリーバランスが均衡しているのであれば、成長率>長期金利である限り、国の借金の対GDP比は抑え込めることになります。しかし、現在、プライマリーバランスの均衡を諦めてしまっているので、そのお返しと言っては何ですが「粉飾試算」を国民にプレゼントしていると言っていいでしょう。よく「粉飾決算」という言葉がありますが、今は試算の段階から粉飾しないといけなくなっているという事です。

 前回のブログでも書きましたが、普通にモデルを回してこんな試算になるはずがありません。間違いなく、昨年同様、茂木大臣の「神の手」が今年も入りました。ヒドいと思います。

 ただ、同じくヒドいのは、これを看過するマスコミです。去年はこのおかしさを取り上げる社があったのですが、今年はもう無くなりました。本件に関する報道は「プライマリーバランスの黒字化の時期」、「金利2%の達成時期」の2つに集約していて、その先に踏み込んだ記事、報道は私の見る限りはありませんでした。定点観測していたら、必ずこのおかしさに気付くはずなんですけどね。

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