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「外交の弱さは軍事力の無さが原因」政治ジャーナリストの櫻井よしこ氏が憲法改正を訴え

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軍事でも北の影 日米韓の枠組みにほころびも

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櫻井氏は、国連による北朝鮮への経済制裁が続く中、文大統領が金剛山開発や経済特区構想などの経済支援を進めていることに言及し、「国際的な制裁に違反して、韓国は北朝鮮を助けたいという意思表示だろう」と指摘。日本との間のレーダー照射問題については、韓国は軍事・防衛面でも北朝鮮の影響を受けつつあるとの見解を示した。

櫻井:推測を交えて、レーダー照射問題について話します。日本の排他的経済水域(EEZ)の中に韓国の駆逐艦と海上警察船がいて、その間には、本当に漁船なのかも分かりませんが、小さな漁船がいました。それと、ゴムボート。我が国の海でこのような船がいたら、哨戒活動をするのは当たり前です。レーダーを当てたかどうかという問題は、明らかに自衛隊の飛行機に近づいてほしくなかったと考えられます。

この船には乗組員が4人乗っていて、1人死亡したと言われています。3人が無事に、彼らの言葉を使えば「救助」されたわけです。衰弱していたとの報道もありました。韓国の駆逐艦にはきちんと、医療用設備、スペースも手段もある。この3人は身柄を確保されてから、2日目に北朝鮮に返されている。なぜそんな早く帰したのか、そこで手当をしなかったのか、尋問をしなかったのか。何もかも異常なんです。一体彼らは誰だったのか。そうした事をとにかく見られたくないために、レーダーを照射したのではないかと思います。

推測の域を出ない話ですが、もしそういうことがあったとします。韓国は、政治はかなり左翼に乗っ取られた。教育はとっくの昔に乗っ取られており、韓国は存在する意義のない国で、朝鮮民族の正当な国家は北朝鮮だという教育がずっと行われてきた。そして、司法も乗っ取られている。最後に残った砦は軍部だったわけです。日本の自衛隊とも非常に良い関係にあり、アメリカとの関係もいいと言われていましたが、軍の中にも北朝鮮の影響が非常に強く働く状況になったのではないか、と推測しております。

もしそうであれば、日韓関係を根本から見直さなければいけない状況でしょう。日韓は軍事情報を共有する「ジーソミア(GSOMIA)」という協定を結んでいます。それによって、日米韓で基本的な軍事情報を共有できていますが、継続の有無も考え直さなければならない局面にきているのではないでしょうか。今まで中国、北朝鮮に対して、日米韓で一緒にやっていこうという戦略があったが、今具体的にほころび始めています。韓国の現政権は、むしろ北朝鮮、その後ろの方にある中国に寄りかかっているんだということを頭に入れておくべきです。

BLOGOS編集部

中国は結局、米国を超えられない

櫻井氏は、これまでの「対テロ」に代わって、トランプ大統領は脅威の対象を「対国家」と定め、特に中国の存在を深刻にとらえていると説明した。中東での影響力が低下していることなど米国の世界的地位の変化を示す一方、世界最大規模の経済大国を目指す中国では識字能力が不十分な人が多いことなどを指摘し、両国間で繰り広げられるパワーゲームの行方を論じた。

櫻井:ブッシュ氏やオバマ氏のときは「9.11」もあり、アメリカの本当の脅威は、テロと位置付けられていました。ところが、トランプ氏は安全保障戦略の中で、一番の脅威は国家であり、それは中国やロシアだと言っています。180度の転換と考えても良いと思います。そして、アメリカは中国こそが一番の脅威だとして、貿易戦争に入りました。

中国が目指しているのは世界一の強国で、アメリカを退けて自分たちが世界のスーパーパワーになることだと思います。2017年10月の第19回中国共産党大会の時の習近平氏の演説の内容を私たちは忘れないようにすべきだと思います。簡単に言えば、2035年までには、中国はアメリカを追い越し世界最大規模の経済大国になる。その経済の力を活用して軍事大国にもなると。建国100年の2049年までにそれを成し遂げ、その時に中国は世界の諸民族の上にそびえ立つというわけです。

しかし、中国は日本と同様に非常に深刻な人口問題を抱えています。現在の人口は13億8000万人と言われていますが、これが14億人になったあたりで頭打ちするはずで、急速にどんどん減るというのです。今世紀の終わりころには、半分以下の6億人まで減ると言われています。対して、アメリカは現在3億2千万人で、今世紀の終わりには4億8千万人になると言われています。中国は2035年までにどこまでアメリカ経済を追い上げることができるのでしょうか。

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櫻井:アメリカの3億2千万人と中国の14億人と競争すると、人数が多いがゆえに国内総生産(GDP)では、一旦中国が勝つ可能性もあります。しかし、今世紀の終わりまでに中国で6億人に減ると言われている民衆は、どういう人々であるでしょうか。中国でまともな教育を受けている若者は全体の2割だと言われています。後の8割は本当に学校にも行っていない人たちが多い。このような人が大多数です。

アメリカの4.8億人と、申し上げた状況の中で生まれ育つ中国の6億人。この両者が競い合ってどちらがより良い成績を残すか。これはアメリカだろうと思います。アメリカがそのような道を歩んでる時、または、中国がそのような道を歩んでいる時に、私たちの国はどのようにして行くべきかを考えるべきです。

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